忘れちゃいけない
- bea***** さん
- 2017年7月22日 1時35分
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カッコイイ戦争映画がヒットを飛ばす中で、その闇の部分を描いた異色の映画。
本作でレイプされ殺されたイラク人家族だけじゃなく、戦争になれば民間人が必ず巻き込まれる。
いくらカッコ良く描いても、そのことだけは忘れちゃいけない。
かく言う私もカッコイイ戦争映画は好きです。その内容は決まって良いものアメリカ軍、悪者アラブ人というもの。
そして、少数のアメリカ兵がアラブ人の大軍から命からがら生き延びるという筋書きばかり。
その中でアメリカ兵は死んでも数人ですが、アラブ人は何十人じゃきかないくらい殺されます。
確かに、殺されるアラブ人は銃でアメリカ兵を襲ってくるので、殺されて然るべきかもしれません。
しかし、問題は何故あんなに大量のアラブ人がアメリカを憎み、銃を取り立ち上がったかということです。
それには宗教や人種などの問題が絡んでくるとはいえ、アメリカに一片の非の無かったとは到底言えません。
私達、日本人は洋画と言えばハリウッド映画がメインです。つまり、アメリカ目線の映画しか知らないんです。
しかし、アラブ人にはアラブ人の言い分がきっとあるはずです。それを映画や本にできないのは、発信力がないからです。
本作の監督、ブライアンデパルマはアラブ人の立場寄りで映画を作った、言わば少数派です。
戦争は絶対にあってはならないことです。しかし、現実には人類史で戦争がなくなったことはありません。
つまり、リアリスティックな目でみると世界ではいつの時代も食うか食われるかの関係が続いているということです。実際、これら中東での戦争も石油利権を狙った欧米の思惑が少なからず原因となっています。
であるなら、安易な反戦思想では逆に無用の戦争を生みかねません。チベットが丸腰であった為に、簡単に中国に侵攻されました。昔の話ではなく、ごく最近のことです。
その後のチベットの様子はご存知の通り。武器もない為、自らに火を放ち焼身自殺をユーチューブを通して世界に発信するくらいしか対抗手段がありません。
本作から日本人が学ぶべきことは、安易な反戦、厭戦ではありません。
中国がいよいよ活発化しています。中国軍はアメリカのように優しくはありません。ウイグルの虐殺で証明されましたが、中国軍は一晩で5,000人を虐殺し、レイプする連中です。
本作の中での虐待されるアラブ人は、将来の日本人かも知れません。
本作が目覚めの一作になることを願います
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