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美しすぎる母 (2007)

SAVAGE GRACE

監督
トム・ケイリン
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2.58 / 評価:125件

解説

実際に起こった息子による母親殺害事件を映画化し、カンヌ国際映画祭などで話題となった衝撃作。監督は『恍惚』で禁断の愛と狂気の行方を描いたトム・ケイリン。持ち前の美ぼうで大富豪夫人となるものの、息子によって殺害されるという主人公バーバラを『エデンより彼方に』のジュリアン・ムーアが演じる。息子役は『グッド・シェパード』のエディ・レッドメイン。官能的なタッチとショッキングな結末、さらには役者たちの熱演に注目だ。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

貧しい家庭で育ちながらも、持ち前の美ぼうで大富豪ブルックス・ベークランド(スティーヴン・ディレイン)と結婚したバーバラ(ジュリアン・ムーア)。息子アントニー(エディ・レッドメイン)にも恵まれ、幸せの絶頂にいたバーバラだったが、ブルックスが若い女に走り、裏切られたバーバラはアントニーに偏った愛情を示しはじめる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C) Lace Curtain, Monfort Producciones and Celluloid Dreams Production
(C) Lace Curtain, Monfort Producciones and Celluloid Dreams Production

「美しすぎる母」ブルジョワ母子のデカダンな愛のドラマ

 合成樹脂ベークライト(耐熱性に優れ、自動車部品や家電に使われる)の発明により一代で巨万の富を築いた、大富豪ベークランド家に嫁いだ貧しい家庭出身の美しい母バーバラ(ジュリアン・ムーア)と、多感すぎる感受性から“デカダン”な世界へ足を踏み入れていく一人息子アントニー(エディ・レッドメイン)との危うい愛憎関係を描いたドラマ。

 トム・ケイリン監督(「恍惚」)は、1946年からニューヨーク、パリ、マジョルカ島、ロンドンと欧米を転々とする一家(後半は母子のみ)のブルジョワ生活をカラフルに切り取り、1972年11月17日、ロンドンで実際に起こった衝撃の事件(母親殺し)に至るまでを紡いでいく。製作にキラーフィルムのクリスティーン・バション(「エデンより彼方に」)が名を連ねているだけに裸の描写も多く、ムーアが時代時代に着るシャネルスーツも完璧な着こなしで、ケイリン監督らしい耽美性がにじみ出ている。

 この背徳の母子関係は、ビスコンティ監督の「地獄に堕ちた勇者ども」のイングリッド・チューリンとヘルムート・バーガーをどこか彷彿とさせる。上昇志向が強すぎる母親の愛が、一人息子への過剰な愛欲として現れるクライマックスがグロテスクだ。(佐藤睦雄)

映画.com(外部リンク)

2008年6月5日 更新

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