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4.0点
チャウ・シンチーと言えば「カンフーハッスル」や「少林サッカー」であまりにも有名である。監督・脚本・製作・主演と全てを手掛けてしまうので、思い通りの映画が作れるのかもしれないが、その特徴は多くの香港映画に見られる”娯楽”に徹した姿勢と言える。 本作品も初のSF映画ながら”家族で楽しめる作品”にしたかったという彼の思いが伝わってくる。 物語は極貧家族ながら真面目に生きる家族を中心に「E.T.」のような、ほのぼのとした生命体を絡めて、見るものの心を清めてくれる。 見終わってみれば、爽やかな気持ちになり、これが映画だと納得させられるが、この作品の驚くべき点はキャスティングにある。これは見る前は予備知識は持たない方が良いので、このレビューを読んで興味を持った方は、まず映画を見て欲しい。 少しだけ触れると、本作品でチャウ・シンチーの子供役を演じた子役を、撮影後に養子縁組して本当の親子になったというエピソードが生まれている。キャスティングに難航し1万人もオーディションしても決まらなかった難産の結末の、なんとも微笑ましい話である。 最後に脇役ながら先生役のキティ・チャンが爽やかさを増幅させ、大いに貢献した事を報告したい。彼女は後にチャウ・シンチー監督作品の「人魚姫」にも出演している。
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