レビュー一覧に戻る
痛いほどきみが好きなのに
2008年5月17日公開

痛いほどきみが好きなのに

THE HOTTEST STATE

1172008年5月17日公開

mag********

3.0

男は過去にすがり、女は未来に生きる。

そりゃ男としては、主人公のウィリアムの気持ちは、まさに「痛いほど」よくわかる。あんなことも、こんなこともあのメキシコの一週間で一緒にやったのに、映画の撮影(彼は俳優)が終わって帰ってきた4週間後には、彼女・サラの態度がまるで変わってしまっているのだから。 ただ、女は現実を見、未来を見て、2人の関係を、わりと冷静に考え直した(とオレは思う)。でも男には、あの「メキシコの一週間」をどうやったら取り戻せるのかということしか、頭にない。そして彼はしだいにバランスを失って、悪循環の渦の中に巻き込まれていく…。 最初の1時間はまあフツーの映画。でも2人の仲がおかしくなってきたあたりから、俄然面白くなってくる。リアルな会話と、悩むウィリアムの姿に、すっかりこの作品の世界にどっぷり。 自分の恋愛が縦糸なら、横糸になっているのは、8歳の時から会ってない、離婚した父親との関係。それが微妙にウィリアムのトラウマになっているよう。原作・脚本・監督のイーサン・ホークは、このウィリアムの父親として出演。なかなかいい味出している。 主人公目線で語られる映画なので、男だったらだれもが「わかる、わかる」と大いに共感できる作品。その分、彼女・サラの心情は、わざとだと思うがあまり描写されていないので、「わがまま」だの「変わってる」だの「夢と恋愛の両立ができないなんて、まだ子ども」だの「理解できる!」だの、男女ともいろんな解釈・評価ができる。そんな風に語り合える仲の2人なら、デートで見てもいいかも。(そんな仲でなきゃ、ケンカのネタになるはず…)

閲覧数848