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マンデラの名もなき看守 (2007)

GOODBYE BAFANA

監督
ビレ・アウグスト
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3.94 / 評価:239件

解説

南アフリカ初の黒人大統領ネルソン・マンデラの“囚われの27年間”にスポットを当てた感動作。政治活動家として刑務所生活を強いられたマンデラと、彼との出会いによって社会を見つめ直す白人看守グレゴリーの交流が描かれる。監督は『ペレ』のビレ・アウグスト。マンデラを人気ドラマ「24」のデニス・ヘイスバートが、グレゴリーをジョセフ・ファインズが演じる。存命中の人物を魂を込めて演じたデニスの熱演と、知られざる感動秘話が堪能できる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

アパルトヘイト政策により、黒人が差別されている1968年の南アフリカ。白人看守のグレゴリー(ジョセフ・ファインズ)は、マンデラ(デニス・ヘイスバート)が収監されているロベン島の刑務所に赴任。マンデラの故郷の言葉であるコーサ語を操ることができるグレゴリーは、マンデラらの秘密の会話をスパイするよう命じられる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)ARSAM INTERNATIONAL, CHOCHANA BANANA FILMS, X-FILME CREATIVE POOL, FONEMA, FUTURE FILM FILM AFRIKA
(C)ARSAM INTERNATIONAL, CHOCHANA BANANA FILMS, X-FILME CREATIVE POOL, FONEMA, FUTURE FILM FILM AFRIKA

「マンデラの名もなき看守」偉人の影響をポジティブに受け入れる人物もまた偉大なのだ

 南アフリカでの人種隔離政策(アパルトヘイト)は冷戦終焉に呼応するように1990年代に入ってようやく終止符を打ち、ほぼ30年ぶりに釈放されたネルソン・マンデラの姿を僕らは目撃した。タフで聡明な闘士として半ば伝説化していた彼は、つねに温和な笑顔を浮かべ、白人への復讐めいた行動をとることなく人種間の長く激しい対立を融和する方向へと国を舵取りし僕らに感銘を与えた。そのマンデラ自身が公認した初の映画は、彼の釈放までを描きつつ獄中生活の子細を描く内容ではない。いかにも人種間対立の解消を目指した彼が伝えたかった物語に相応しく、当初はゴリゴリの黒人差別主義者だった白人の看守が、マンデラと接するうちに考えを改め、彼と友情を育むプロセスがそこで描かれる。

 確かに歴史を動かすビッグネームは存在し、マンデラはそんな偉人の一人だ。だけど誰もがその名を知る人物のみの力で歴史が成立するわけではない。歴史の“主人公”の傍らを生き、その行動や言葉を見聞きする歴史の目撃者や記述者が歴史の成立において不可欠で、この映画はいわば歴史の“端役”とも言うべき名もなき目撃者や記述者を“主人公”とする映画だ。接すれば接するほどマンデラの偉大さに感化され、彼への信頼や愛情を深める白人看守の姿を見つめながら僕らのなかで確信が芽生える。ある人物に影響を与える存在は確かに偉大だが、その影響をポジティブに受け入れる人物もまた偉大なのだ……と。(北小路隆志)

映画.com(外部リンク)

2008年5月9日 更新

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