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闇の子供たち
2008年8月2日公開

闇の子供たち

PG121382008年8月2日公開

kaz********

4.0

生きた人間の臓器を移植するなんて

恵子はタイのバンコクにある福祉センターにボランティアとして勤務することになった。そこで、教室に来ない子供の訪問調査が行われた。チェンライで働いていると親はいうのだが人身売買で売り飛ばされ外国人向けに売春させられているようだ。一方、日本新聞社の南部は本社から臓器売買が行われているという情報を受け、元仲介者とコンタクトを取る。臓器移植を行う医師に訊くと、患者は日本人の子どもで心臓移植しないと半年持たないという。南部と恵子は帰国し本社の清水と共に移植を受ける子の親・梶川に取材を申し込む。恵子は手術を止めるよう言うが梶川はこれを突っぱねる。南部と清水は臓器の提供者を探ろうとするが妨害を受ける。また、行方不明の子どもを探す福祉センターの所長は何者かに殺される。何か役に立ちたいと願う恵子は、エイズにかかった子どもはごみ袋に入れて捨てられるという話を聞いて収集車を張り込む。そして首尾よくアランヤーという教室に通っていた娘を奪還する。南部とカメラマンの与田は心臓移植に乗り込む梶川と提供者の写真を撮ろうと病院前で張り込む。福祉センターの副所長は売春に反対する集会を公園で開いていたが、突然銃が発砲され現場は大混乱になる。そして・・・・・・・・。  これが世界の現実かと思うと気が滅入る。日本では江戸時代にあったようなことが東南アジアでは今生起している。貧困が成せる業であるが、子どもを性の対象にする馬鹿な大人がいるからだ。売春どころか臓器売買のため生きたまま臓器を摘出されるケースがあるという。  『手術を止めて。代わりに殺される子どもがいる』と懇願する恵子に、梶川の妻は『私の子どもに死ねというの』と反論するが、脳死でなく生きている子どもの心臓を摘出するのは倫理の頽廃である。清水は、恵子の訴えに『説得ではなくただの感情だ』と諭すが、恵子の義憤が破裂した瞬間だった。  ゴミ収集車に乗せられたアーランヤーを救おうと走っている車に飛び乗る演技を見せた宮﨑あおいの根性に感心した。  清水が言うように、真実を取材して報道し全世界の世論を喚起して仕組みを変えるようしなければなるまい。

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