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シークレット・サンシャイン (2007)

SECRET SUNSHINE/密陽

監督
イ・チャンドン
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  • みたログ 628

3.92 / 評価:276件

「恨」を洗い流すもの

  • fjkuresh さん
  • 2020年3月7日 15時36分
  • 閲覧数 514
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

宗教を信仰する人には、何かというと人を裁いたり、不遜な自尊心を持っているように感じる人が多い。それは現実への不満や苦しみを紛らすために、信仰を利用して優越感を得ているからだと言えなくもない。

宗教に限らず、現実ではないドラマや映画を過剰に楽しむということも、同じようなもの。韓国では現実の生きづらさ故にそういう傾向が強いとも言われる。

この主人公はまさにそんな韓国社会を映したように、生きることへのつらさと痛みを偽物の癒しでごまかし続けて生きてきた人。

そうやってたどり着いた蜜陽という町で、子供を失い、その激しい苦痛を癒す「神様との恋愛」という信仰の幻想を見事に裏切られていく。

神の愛とかいうものは、そんなまやかしではない、ということなのだろう。

シークレットサンシャイン。その温かい光はすぐそばにあるのに、まやかしと汚れた真実しか見てこなかった主人公は気づかない。

現実と遊離した感情的な価値観にとらわれがちな韓国社会も、素朴な現実の温かさに向き合おうとしていないのかもしれない。

そう考えてみると、この主人公に注がれた膨大な演技への情熱も、理解することが出来る。

ホース、洗剤、洗濯板。偽ることが出来ない悲しみ。

薄汚れたものを洗い流した後の地面に、温かい日差しが、溢れている。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

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  • 絶望的
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