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剥き出しにっぽん (2005)

監督
石井裕也
  • みたいムービー 15
  • みたログ 30

3.06 / 評価:18件

石井裕也監督作品に根付くもの

  • Kurosawapapa さん
  • 2010年11月18日 14時31分
  • 閲覧数 893
  • 役立ち度 13
    • 総合評価
    • ★★★★★

主人公の太郎は、高校を卒業すると、とりたてて理由もなく、自給自足の生活を始めます。

気になる洋子ちゃんを誘い、リストラされた父親もついてきて、
山と畑しかない田舎の廃屋で暮らし始めることに、、、


この映画は、「川の底からこんにちは」の石井裕也監督が、大阪芸大の卒業制作として作った長編第1作目。

仲間4人で必死に働き400万円を捻出し作り上げたそうで、手作り感と、懸命さが滲み出た作品になっています。

本作は、そつせい祭でグランプリを獲得、さらにぴあフィルムフェスティバルで審査員満場一致のグランプリと音楽賞を受賞。

その後、バンクーバー、ロッテルダム、香港と、立て続けに国際映画祭での上映を果たしました。




畑に囲まれたオンボロの廃屋、 泥にまみれた登場人物、
この映画には、一切の体裁や虚飾はありません。


上手く生きていけないストレスや、些細なことへの苛立ち、
そんな “満たされない欲求” と “解放された時のパワー”
その対比によって、モラトリアムな人間を上手く表現。


怪我をして膝を“剥き出し”、 チ○○○を“剥き出し”、 魚の内蔵を“剥き出し”、
オ○○―や、 むだ毛の手入れ、 トイレできばるシーンまで見せ、
汚い部分や、人間の欲をさらけ出し、
本音と建前の間にある壁も、跡形も無く崩してしまい、人間の本質を見せる、、、

そんな作風は、見ているこちらまで丸裸にされそう。


しかし、石井監督には、
ダメ人間や、負け犬たちで笑いをとりつつも、
彼らを温かく見守る目があります。

・ストイックな世界、侘び寂びの世界から、人間にとって大切なものを浮き出す
・欲望をさらけ出し、丸裸にした状態から、人間にとって大切なものを浮き出す

その2通りがあるなら、石井監督の場合、確実に後者です。

鑑賞中も、笑ったり、呆れたりが多いのですが、
見終わってみると、ピュアな部分や、ほんの小さな優しさ、家族愛、
不思議とそんなところが、湧き上がってくる感じがあります。


人生とは、下品で下ネタみたいなもの。
生きることとは、滑稽で格好悪いもの。
所詮たいしたことないのだから、頑張るしかない!

本作は、やや荒削りの感もありますが、
そんな石井理論の原点を垣間見ることができます。

石井監督は、現在27歳。

まだまだ歴史の浅い監督さんですが、
素晴らしい視点を持っていることは、確かだと思います。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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