ルイ14世の秘密の王妃 マダム・ド・マントノン
3.3

/ 4

25%
25%
0%
50%
0%
作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(1件)

セクシー20.0%ゴージャス20.0%ロマンチック20.0%スペクタクル20.0%知的20.0%

  • gar********

    4.0

    しっとりと情感あふれる歴史ドラマ

    舞台は、17世紀フランス。犯罪者の娘として獄中で生まれたフランソワーズ(ドミニク・ブラン)は、様々な辛酸を舐めた後、時の国王ルイ14世(ディディエ・サンドル)と寵姫モンテスパン侯爵夫人(ヴァランティーヌ・ヴァレラ)との子どもたちの養育係となる。愛情細やかに子どもたちに接するフランソワーズにやがて国王は惹かれていき… フランソワーズ・シャンデルナゴールの『L'allée du Roi』(邦題『無冠の王妃マントノン夫人―ルイ十四世正室の回想』中公文庫BIBLIO)という小説をテレビムービー化した作品。 「太陽王」とよばれ、72年間フランス国王として君臨したルイ14世は多くの愛人との情事でも知られた「プレイボーイ」でもありました。彼をめぐる女性たちについては、アレクサンドル・デュマの『ダルタニャン物語』や『アンジェリク はだしの女侯爵』などで描かれています。しかし、本作の主人公マントノン侯爵夫人ことフランソワーズ・ドーヴィニエについては、あまり知られていません。しかし、彼女は多くのルイ14世の女たちの中で、最後までサヴァイヴァルし、秘密結婚という形態でありながら王の正式な妻になります。この作品は、そんな知られざる女性の波乱万丈の生涯をヒロインの回想形式で描きます。 まず何より面白いのは、彼女のたどってきた人生行路でしょう。フランソワーズの人生は、獄中での誕生という所から始まります。いわば人生のスタートをマイナスの位置から始めざるを得なかったわけです。そんな境遇から、時に挫折や辛酸を味わいながら運を切り開いていく辺りは、悲哀を感じさせつつ彼女自身の持つ芯の強さを印象付けてくれます。 そんなドラマを彩るのは、キャスト。まずは彼女を少女時代から最晩年まで演じるドミニク・ブラン。イザベル・アジャーニの『王妃マルゴ』では、マルゴの親友アンリエットなど脇役で渋い印象を与える女優さんです。この作品では、控えめながら王の心をとらえていく女性を実に魅力的に演じてます。決して美人女優という人ではありませんが、劇中見せるしっとりした女らしさや包み込むような母性の表現はとても上手いです。 そして見事だったのは、ディディエ・サンドルのルイ14世。「王の中の王」と謳われた稀代の「大王」を実に生き生きと演じています。劇中ルイ14世は、多くの女性と浮名をながす筋金入りの「遊び人」「女たらし」として登場します。また、王という立場から何でも自分の意のままにできる絶対的な存在でもあります。まかり間違えば、ただ傲慢な独裁者になりそうなキャラクターです。しかし、この作品のルイ14世は男性として実に魅力的です。特にそれを感じさせたのは、劇中フランソワーズが世話をしている自身の子どもたちとのシーン。マンドリンで歌を歌ったり、優しく子どもに語りかける姿は「良いお父さん」な感じがしました。そして、何より良いのは眼差し。権謀術数うずまくフランス宮廷の人物でありながら、この王様は何ともまっすぐな眼をしています。特にそれを感じたのが、洞窟のシーン。朝、庭園の洞窟にやってきたフランソワーズの前に王が現二人っきりになるのですが、詩(かなりキザな内容ですが)を暗唱した後、ジッとフランソワーズを見つめます。あの眼が何とも魅力的であの眼で見つめられたら、女性はこの人を愛さずにはいられないかもしれません。時に傲慢で困ったこともする人ではありますが、それでも愛すべきキャラクターになっているのは、役作りの賜物だと思います。 さらに素晴らしいのは、フランス宮廷の描写。テレビドラマながら、しっかりと時代考証がされた美術やセットは、見ごたえ十分で当時の華麗さを十分に感じさせてくれます。 しっとりと情感あふれる歴史ドラマ。渋い印象ながら、しっかりと作られた脚本で最後まで目が離せません。 <フランスの医者> 劇中、ルイ14世の最初の王妃が亡くなるシーンが出てきます。この時、フランソワーズの回想で「腕に腫れ物ができただけなのに、医者は三日で天国に送った」と出てきます。この言葉に代表されるように、17世紀当時「フランス人の医者」は「やぶ医者」と同義語だでした。実際、ルイ14世の家族の何人かは医療ミスが原因で亡くなっているようです。

スタッフ・キャスト

人名を選択するとYahoo!検索に移動します。


基本情報


タイトル
ルイ14世の秘密の王妃 マダム・ド・マントノン

原題
L' ALLEE DU ROI

上映時間

製作国
フランス

製作年度

公開日
-

ジャンル