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ホームレス中学生
2008年10月25日公開

ホームレス中学生

1162008年10月25日公開

ゆき

4.0

ネタバレ最終的にたどり着く『ホーム』。

原作は未読。 以前放送されたドラマが、物語もキャストも結構自分好みだったので、 たぶん映画見たら、ドラマと比較してしまって、イマイチだろうな、と思っていた。 なのでまず、ドラマのことはとりあえず忘れる、というところから入った。 ご本人と演じる徹平くんにギャップがありすぎ、とかは考えてもしゃあないし、 あとは問題は、年齢。 徹平くんは、中学生たちに混じっていると、割と違和感なかったんだけど、 ひとりのシーンになると、いくら童顔とはいえ、やっぱり大人の顔で、 ちょっと最初は馴染めなかった。 (池脇千鶴ちゃんは私と同じ年のはずなんだけど、まったく違和感なかったなぁ・・・) でも、見ているうちにだんだん気にならなくなってきて、 普通に中学生の男の子として見ることができた。 こんだけ問題さえクリアしちゃえば、あとは純粋に映画を楽しむのみ。 面白かった。映画を映画として楽しめた。 っていうか、池脇千鶴ちゃんが演じるお姉ちゃんが、すごくいい! なんか不思議なくらいね、あの子が画面に出てくるだけで、 な~んか幸せな気分になれちゃうのね。 いきなりクライマックスの話しちゃうけど、最後のおかえりのおにぎり。 原作にあるシーンなのかも知れないけれど、 なんかね、千鶴ちゃんが演じるお姉ちゃんだからこそ、ああいう結果になりそう、というか、 な~んかおにぎりが妙に自分の中でしっくりきて、あのシーンでじーんとしちゃった。 私は池脇千鶴ちゃんが演じるお姉ちゃんを見られて、おにぎりのシーンを見られただけで、 あ~この映画見てよかったわ、と思えた。 唐突に千鶴ちゃんの話ばかり書いてしまったけど、 他のキャストの方々も良かったと思う。 兄弟3人も良かったけど、イッセー尾形さんのお父さんとか良かったなぁ。 あとはあの、泊めてくれる友達の両親とか(宇崎竜童さんと田中裕子さんね)。 最後のモノローグのひとことで、すごくなるほど~って思ったことがあるんだけど、 この「ホームレス中学生」って、 家族が解散して、ホームレスになる、っていうホームレスじゃないんだよね。 お母さんが亡くなって精神的にホームレスになった主人公が、 自分の帰る場所を見つけるまでの物語なんだよね。 それがね、すごく自分的には、あ~そうだよなぁ、って思った。 まあ、映画なんだから、そこまでモノローグで説明する必要はないのかもしれないけど。 主人公は中学生らしい、すごく単純な想いで動いていて、 だからこそ、周りの人たちのやさしさ、あたたかさもすごく素直に受け止められる。 小難しい話ではなくて、なんだかすっと心に入ってくるものがあって、 あ~良かったなぁ、と思った。 大切な人の死に直面したり、衝撃的な出来事があったりすると、 何かの拍子にぷつんと糸が切れてしまって、 主人公のように、しんどくて、生きるのが面倒になって、ものすごく気分が沈んで、 っていうときがある。 そんなときに、誰かのやさしさ、あたたかさに触れると、なんかこう、救われたりするもの。 大人になるにつれ、人のやさしさを素直に受け止めるのが難しくもなるし、 一度救われたとしても、またふとした瞬間に糸が切れてしまったりするけど、 精神的にホームレスになっても、最終的にどこかにたどり着くことができたらいいな、と思う。

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