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ブラインドネス (2008)

BLINDNESS

監督
フェルナンド・メイレレス
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2.84 / 評価:802件

解説

『シティ・オブ・ゴッド』のフェルナンド・メイレレスが、ノーベル文学賞受賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説を映画化した心理パニック・サスペンス。視界が真っ白になる伝染病がまん延する状況下で、人間の本性や社会の恐怖をあぶり出していく。出演は『ハンニバル』のジュリアン・ムーアをはじめ、日本からは伊勢谷友介と木村佳乃が参加するなど、国際色豊かなキャストが実現。サスペンスフルな展開と深遠なテーマで見せる注目の衝撃作。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

街の交差点に止まった車の中で、何の前ぶれもなく突然目が見えなくなった男(伊勢谷友介)がパニックに陥る。その後、男は検査を受けるが原因は一向にわからない。しかも彼に接触した者も次々と視界が白くなり、目が見えなくなっていった。そんな中、療養所と呼ばれる隔離病棟が設けられ、発症者は強制的に収容されるが……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2008 Rhombus Media/O2 Filmes/Bee Vine Pictures
(C)2008 Rhombus Media/O2 Filmes/Bee Vine Pictures

「ブラインドネス」格差や貧困が生み出す暴力性や残酷な現実を乗り越える道を提示

 メイレレス監督は、サラマーゴの原作と同じように、見えることと見えないことが生み出す現実を徹底的に突き詰めていく。感染者を隔離した収容所にはやがて権力者が出現し、女性が食糧の対価にされる。そんな状況が浮き彫りにするのは、人間の醜さだけではない。権力者はまだ見える世界を引きずり、それを模倣しようとしている。

 だがその一方で、見えない者だけが共有できる感覚や感情が生まれる。ただひとりだけ目が見えるヒロインは、二重の意味で孤立している。しかし、彼女を中心とした擬似家族的な集団が、それぞれに見えることと見えないことの苦悩を乗り越えていくとき、他者との新たな関係が築き上げられていく。

 原作では視力が奪われる病を踏まえて、登場人物たちが、「医者の妻」や「サングラスの娘」といったシンプルな記号だけで識別されていた。だが映像ではそれができない。そこでメイレレスは、アジア人や黒人や白人からなる集団を作り、世界の縮図とした。「シティ・オブ・ゴッド」と「ナイロビの蜂」で格差や貧困が生み出す暴力性や残酷な現実を描き出してきた彼は、この新作でそれを乗り越える道を提示している。(大場正明)

映画.com(外部リンク)

2008年11月20日 更新

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