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容疑者Xの献身
2008年10月4日公開

容疑者Xの献身

1282008年10月4日公開

nin********

5.0

ネタバレわからない人寄っといで! 解説しますよ

最高に面白かったので、少し野暮ですが、わからない人に解説します。 おそらく、不明点は3つだと思う。 ①石神の自殺理由 ②石神が花岡を助けた理由 ③殺されたホームレスが不憫 まず①、堤さんが演じた石神が人生に絶望していた理由。 彼は数学に身を投じ過ぎたのです。大好きな数学を大事にし過ぎた。夢中で毎日、数学に取り組んだ。それ故に人との絆が築けなかったのですね。これは湯川と雪山に行った時に証明されています。 「僕に友達はいない」そう言っています。そして、あの正気のない様子。学校の仕事は食うためです。好きでやってる訳じゃない。彼はあの歳になって、初めて失ったモノ(人脈、数学以外の趣味)に気づいたのです。 どうやら登山が趣味らしいですが、1人では危険過ぎて中々できませんからね。だから、人生が捨てゲーのように感じていたことでしょう。繰り返しの日々に嫌気がさした。というより、未来がこのまま何も変わらないことに絶望したんですね。だから自殺しようとしました。 ②石神が松雪泰子演じる、花岡を助けた理由。 彼女が美人だからです(笑) というのはきっかけで。彼が自殺を辞める希望になりました。だって引越しの挨拶の彼女、もう一度見てください。メイクをバッチリして、めちゃくちゃ美人ですよ! 指示を出した監督はあざとい! 扉を開けたら美人が立ってる。おっさんで惚れない人はおらんでしょう。そんな美人がアパートの薄い壁一枚先に住んでいるのです。そりゃあ自殺も辞めますわな。恋を知らなかった石神は彼女に一目惚れしてしまったんですね。 石神の回想で窓を開けて隣りの音を聞くシーンがあります。花岡親子はWiiのゲームに夢中でした。石神はその笑い声を聞きたかったんですね。同じ空気を吸うことで、まるで同じ部屋に住む家族になったように感じたことでしょう。 花岡の娘が石神に手を振るエピソードがありました。石神は彼女を我が子のように思ったに違いありません。 花岡親子にすれば、ただの隣人だった石神です。彼もそのことは十分に承知していました。でも妄想を膨らせることができたんですね。 恋をして、家族を作る。 それは彼にとって、叶えられなかった夢を実現できたように感じたに違いありません。片想いの妄想ですけどね。彼にとっては十分に満たされました。 だから、そんな夢を与えてくれた花岡親子に恩返しがしたかった訳ですね。 美人は本当に素晴らしいと思います(笑) 花岡が自首宣言をした時に、彼が号泣したのは、自分の家族を守れなかった不甲斐なさに感極まったんですね。石神は花岡親子にアリバイ工作をしている時、生きていることの実感をしたはずです。女房子供は俺が守る!って気分ですね。 ③ホームレス殺害について。 ②でも挙げたように、石神は妄想ではありますが花岡の夫になっていましたから、家族を守る為に命をかけてアリバイを作りました。その犠牲者になったホームレスは本当に不憫です。その罪の償いを石神は自首という形で取った訳ですね。でも許されることではありません。この映画の上手い所は、そんな不憫なホームレスをあまり映さなかったことです。視聴者が感情移入してしまっては石神の嫌悪感が増してしまいますから。 解説は以上になります。お疲れ様でした。 ためになってくれたら幸いです。 とても上手い脚本、役者の演技、そして美男美女。 いやぁ、映画ってお金をかけなくてもできるんですね! 邦画の未来は明るいです。

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