2009年3月14日公開

Beauty うつくしいもの

1092009年3月14日公開
Beauty うつくしいもの
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

長野県伊那路村、村歌舞伎を初めて見た半次は役者の雪夫に誘われ、歌舞伎を始める。いつしか村の看板俳優となった半次(片岡孝太郎)と雪夫(片岡愛之助)だったが、戦争に召集されてしまう。戦後、シベリアの強制収容所で雪夫を亡くし傷心の日々を過ごしていた半次は、ある日遠く離れた村で伊那谷だけに伝わる芝居を演じる役者がいることを知る。

シネマトゥデイ(外部リンク)

作品レビュー(13件)

切ない25.0%泣ける21.9%悲しい18.8%ロマンチック12.5%セクシー3.1%

  • tar********

    5.0

    歌舞伎に人生をかけた

    前からずっと見たいと思っていてとうとう観ました。最高にきれいで戦争の残酷さが身に染みてわかるくらいです。音楽も最高に素晴らしい出来でした。あえて言うのなら歳をとった歌子(麻生久美子)のメイクがまだ若い気がしました。特に僕が好きなシーンは少年時代の彼等が舞台稽古しているシーンです。

  • pin********

    5.0

    誠実でうつくしい日本の姿

    後藤俊夫監督の作品は『マタギ』以来。 ずいぶん久しぶりです。 学生時代、「親と子の良い映画を見る会」という団体の児童映画上映会のお手伝いをしていたことがありますが、そのときに後藤監督の『こむぎいろの天使』や『マタギ』を見ました。 あの時代ですら地味に感じられる作品でしたが、逆に20年以上たった今日でも色あせることなく、心に沁みてきます。 アニメーション以外に、子供向けの優れた作品の作り手が少ない日本において、後藤監督は貴重な方ではないでしょうか。 さて、この作品、監督自身のふるさとを舞台にしているだけに思いいれもあるのでしょうか、予想以上にすばらしい出来上がりでした。 村の伝統を守る人々、戦争の傷跡、など、どうしても紋切り型になってしまいがちなテーマなのですが、真正面から誠意を持って描いているため、感動を呼びます。 全編を通して、斬新さや才気を感じさせるようなシーンは少ないとおもいます。 冒頭、木地師が大木を切るシーンは、もうすこし迫力のあるとらえ方はできないのだろうかと心配になってきます。 しかし、逆に言えば誠実さがとりえの映画といえ、表面的な才気ではない、監督の誠実な人間性そのものを感じ取れるような気がします。 多くのものを盛り込みすぎたきらいはあり、物語の展開もやや唐突な感のする部分が多いかもしれません。 主人公の半次と雪夫の出会いの場面では、二人の関係がよくわかりません。 雪夫の踊りを見るシーンでは初対面のようなことをいっているのですが、その後の展開から見るとそうでもなかったようです。 微妙な三角関係を作る、歌子との関係もよく見えてきません。 雪夫はソ連のラーゲリで死ななかったことになっていますが、ラーゲリの場面では、はっきりと雪夫の死を語っており、脚本の荒さも気になります。 また、満州での逃避行のエピソードは強く訴えかけてくるものはありますし、ストーリーの展開上重要な場面だと思うのですが、やはり盛り込みすぎのきらいがあります。 しかし、全編を通じては、そうした不完全さを補って余りある感動を感じさせます。 最近のファッショナブルなだけの日本映画の中にあっては、芯のある、力強い作品に仕上がっているのではないでしょうか。 農村歌舞伎が題材ではありますが、中国のチェン・カイコー監督の『覇王別姫』を思出ださせました。 京劇と歌舞伎の違いはあるのですが、純粋に芸に生きる役者魂を見事に描いているのではないでしょうか。 一見、蛇足のように見える主人公半次の年老いてからの引退公演の場面が感動的です。 どちらかというと娯楽志向の僕ですが、涙ボロボロでした。 なお、子役の二人があまりにきれいなため、二人の演ずる歌舞伎『恋飛脚大和往来:新口村』は禁断の美を感じてしまいます。 子役の部分がもっと長ければ、なお良かったのにと思うのは僕だけでしょうか。 ぜひ、多くの方に見てもらいたい作品だと思います。

  • taj********

    3.0

    村歌舞伎と昭和史―うつくしき魂の物語

     長野県南部、伊那谷の昭和に生きた村歌舞伎役者の人生を描く、温かな魂を感じさせる作品でした。  主人公格は3人。幼少期から村歌舞伎役者として伊那谷を回る雪夫(大島空良くん→片岡愛之助さん)と歌子(兼尾瑞穂さん→麻生久美子さん)、雪夫の芝居に感激して歌舞伎の道に入った半次(高橋平くん→片岡孝太郎さん)です。昭和一桁に生まれ、戦局の激化とともに男2人は満蒙へ出征、終戦後はシベリアに抑留され、独り半次がお国の地を踏み、村歌舞伎を復活させようと試みます。年老いた半次が引退興行に臨むまでの約70年間を一気にカバーする物語です。  なぜか僕は「Beauty」をドキュメンタリーと思いこんでいて、今日の朝予習しながら創作と知ったほどでした。ところが話が進むと、本作はドキュメンタリーの要素もかなり含んでいました。まず、伊那谷(に限らず全国各地にある)の村歌舞伎、つまり土着の歌舞伎役者を主人公にしている点。半次たちは、メインストリームの専業歌舞伎役者と違い普段は普通の村人で、奉納祭礼のときなどに舞台に上がります。ですから、一般的な昭和一桁生まれの男児が召集され、「お別れ興行」ののち戦地やシベリアに散っていったことや、出征が集中したあまり戦後の村歌舞伎の存続が危うくなったことなどは、リアリティのあるお話といえましょう。実際、伊那の地に住む後藤俊夫監督は綿密な取材を経て本作を撮影したとのこと。  僕が歌舞伎を知らないので不明瞭な点もあるのですが、半次らが演じる歌舞伎の中身と映画がシンクロしていたのは面白い演出だと思いました。中でも実際に伊那路村だけに伝わるという演目「六千両」、シベリア抑留中に失明し棄てられた雪夫の悲劇につながるものがありました。「六千両」は、平家滅亡後も復讐に燃える男が頼朝を襲うも、頼朝に「我が袖を割いて怨念を晴らせ」と諭され、仇も恨みもこれまでと両目をえぐって過去を拭い去ろうとする物語。ご存じのように、戦死公告が届いても、その後ひょっこり郷里に帰還した旧日本兵は相当いたそうです。半次は昭和30年代のある日、自分の村にしか伝わらない「六千両」を別の地で演じる盲目男の噂を聞き、男に詰め寄りますが、彼は「人違いではないでしょうか」とシラを切ったのでした。「誰もお前の過去の所業を恨んではいないんだ、お前は雪夫だろう?」と半次。  歌舞伎に限らず、日本の伝統芸能は恩讐や情愛、そして歴史を多く題目にとります。女形の半次と雪夫、役を奪われたことになる歌子の関係は、舞台の上と外で風変わりな三角関係をつくりますし、激動の昭和史はそのまま歌舞伎の題材になるかもしれません。やや欲張りな印象もある今作の時代範囲や挿話の設定ですが、本質的には、歌舞伎の世界と親和性が深いように感じました。  逆にいえば、さりげなく何度も画面の脇に出てくる歌舞伎の詞を頭に入れとかないと、なんとも希薄なストーリーテリングと感じることでしょう。実は僕も「物語がちょっと弱いのうー」と思っていたのですが、次第に演目と物語の重なりに気づいて、上映後に歌舞伎の題目を調べてから「ああ、そういうことだったんかー」、注意力のなさを恥じたばかりです。  ですから、歌舞伎の知識のない人には相当きつい109分間かもしれません。  タイトルの「Beauty うつくしいもの」、どうやら直接的には、最後の半次引退興行における彼の姿のことらしいです。どのように「うつくしい」かここでは書きませんが、客観的に見ればむしろ「みっともない」ものでした。でも、そこを「うつくしい」と監督が言い切れて、観てる僕らも、劇中舞台の前に坐する村人もそう納得できるだけの、半次たちの人生の「ひだ」、魂の「うつくしさ」は、存分に描かれていたと思います。英字題が前についたのは、海外公開を考えている証拠かなあ。外国の人、本作の「枯れの美」を感じてくれるのでしょうかね。僕が心配しても意味なかけど。  技術的なことについて。後半は気にならなくなったのですが、画作り、古臭かったです。構図やパン・ズームの方法や、音声の録りかたとかセリフ回しなど、単調にも感じました。上映時間の制約が大きいものの、70年間の大河物語にはメリハリを効かせるのも必要でしょう。  片岡孝太郎さんと片岡愛之助さんは上方歌舞伎の役者さん。共演機会も多いらしく、映画に舞台を移しても相性の良さがそのまま半次と雪夫の魅力になっていました。本歌舞伎の方が村歌舞伎役者(役)をするのはまずないらしく、実際の村歌舞伎を知らない僕にはわからないながらも、土臭さがよく出ていたと思います。本業と同じく、幅広い年代と男・女形の切り替えはすごかったです。麻生久美子さんは本作でも手堅い演技。  普段聞きなれない村歌舞伎の世界と昭和史の不思議なつながり。興味を向ける価値のある小さな佳作だと思います。

  • eim********

    5.0

    心に響くこと

    声高に訴えなくても『うつくしいもの』は心に響きます    失われつつある日本の原風景 受け継がれていくべき伝統・風習 血縁・地縁・同胞への思い 大切にすること・・・ ぐっとくるものがあります うつくしいものに心あらわれた穏やかな時間でした 名演小劇場 定員50名 7・8割の入りでしたがほとんどオーバー60とおぼしき方々でした (ちらっとご出演の仁左衛門さま目当てのおばさまも多かったかも。。。) 題材が地歌舞伎というマイナーなせいもあるでしょうが40代の私が最年少? もっと若い方にも是非観ていただきたいと思える作品です すでに初公開から時間がたち、今は名演小劇場のみの上映のようです 名古屋近郊の方はわざわざ出かけても損のない作品とお勧めします

  • han********

    4.0

    まさにうつくしいもの

     好きだと思えることを懸命に追い求める姿が美しく描かれていました。  対照的に争いの醜悪さも…。  歌舞伎に興味がわきました。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
Beauty うつくしいもの

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日

ジャンル