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マーゴット・ウェディング (2007)

MARGOT AT THE WEDDING

監督
ノア・バームバック
  • みたいムービー 38
  • みたログ 452

3.67 / 評価:175件

公開は向かないのか?

  • bon***** さん
  • 2008年7月27日 17時46分
  • 閲覧数 174
  • 役立ち度 7
    • 総合評価
    • ★★★★★

 妹の結婚式に合わせた帰省。主人公が家族の機微を描く小説家であるという設定からして、彼女の描きそうな風景である。取り立てて書くほどのストーリーではない。まるで舞台劇のように片田舎で一つの家族と隣人が織り成す結婚式までの数日間というものしか形容方法を持ち合わせない風景である。

 絶縁していたが、もう仲直りしたの、と言って家族に会いに行く変わり者の姉。妹や息子、実家の隣人達に一つ一つ口出しをして、身近な人間達の輪を静かに乱していく。ホームドラマとしては実にクールだがリアルだ。冷たい会話と愛想笑が響き渡る。極めつけは姉妹が互いに「あなたは昔から私の一番大切な友達。」と言い合う。家族を小説のネタにする姉の皮肉か、上辺だけでも関係を保ちたいと思う妹の配慮か。彼女達は互いに信頼関係もある。意外ではない。一応は家族だからだ。それ故に妹は結婚を取りやめた。身近な相手に賢い判断をして欲しいと思う人々の相手への要求は、他人への支配欲が見え隠れし、会話は水面下の血なまぐさい攻防戦と暖かい家族愛を同時に包括している。

 姉妹の友情と憎悪の交錯に振り回されるそれぞれの子ども達。従兄弟同士として、未知なる昔の家族の関係を観客と一緒に断片的に辿りながらも、家庭における自分達の位置を模索する。隣人達は突然帰郷した姉に、突然結婚する妹に静かな声で好き放題詰る。男達は知らん顔。自分の関わる問題にだけ、積極的に首を突っ込み、他人行儀な態度が女性を不意に苦しめたり、自分の足をもがれるような罠にかかったりする。

 キッドマンの演技は抑えた中に熱い葛藤が蠢くようで、深みのある魅力あるキャラクターを形成している。作家としては及ばないだろうが、演技ならヴァージニア・ウルフよりも面白い化学反応になったのではなかろうか。

詳細評価

物語
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