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わが教え子、ヒトラー (2007)

MEIN FUHRER - DIE WIRKLICH WAHRSTE WAHRHEIT UBER ADOLF HITLER

監督
ダニー・レヴィ
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3.34 / 評価:117件

ウルリッヒ・ミューエの遺作でもあります

  • 一人旅 さん
  • 2020年3月9日 21時39分
  • 閲覧数 102
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

ダニー・レヴィ監督作。

二次大戦末期のドイツを舞台に、総統ヒトラーに演説を指導するよう命じられたユダヤ人教授を描いたコメディ。

実際にヒトラーに演説を指南していた実在の人物:パウル・デブリエンをモデルにした異色のヒトラー物ですが、主人公をユダヤ人教授に大胆に置き換えたため、“ヒトラーをユダヤ人が手玉に取る”―という現実では有り得ない展開が異彩を放っています。

ナチス・ドイツの敗色が濃厚となった1944年12月25日から年明けまでの1週間を舞台に、戦意を喪失して自室に引きこもっている総統ヒトラーに力強い演説の仕方を指南するよう命じられたユダヤ人教授の奮闘を描いたブラックコメディで、広々としたヒトラーの専用室で、ヒトラーと一人のユダヤ人が繰り広げる演説練習と両者の間で芽生えていく奇妙な心の繋がりをユーモラスに映しています。

“演説のカリスマであったヒトラーをユダヤ人が指導する”―という、水と油を無理やり混ぜ合わせた構図が異色のヒトラー物となっていて、冷酷な大量虐殺者としてではなく、弱々しく威厳に欠けた同情を誘う人物としてヒトラーを描いているのが特色となっています。現実のヒトラーを大幅に改変した一種のファンタジーや寓話として眺めるのが正解であって、“600万人ものユダヤ人を殺した人物なのに不謹慎だ”―と目くじらを立てるのは少し勿体ないと思います。

ヒトラーを人畜無害風のお馬鹿なキャラクターとして描く一方で、ヒトラーへの演説指導の最中に彼を殺すか殺さないかで葛藤を見せるユダヤ人教授の複雑な心境や、実際の記録映像を交えたクライマックスの演説本番でユダヤ人教授が起こす覚悟の行動が、ヒトラーが犯した罪の大きさとヒトラーに対するユダヤ人達の底知れぬ憎悪を物語っています。

また、ユダヤ人教授を演じたドイツの名優:ウルリッヒ・ミューエは、本作が遺作となりました。

詳細評価

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