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ラストタイム 欲望が果てるとき

aav********

4.0

例えるなら、手の平の宝石

この映画を、三角関係が巻き起こすサスペンスと聞いて、ドロドロの血みどろサスペンスを想像した人、 申し訳ない!この物語で人は一人も死にません。 そして、この映画を、三角関係が巻き起こすサスペンスと聞いて、ドロドロのエロサスペンスを想像した人、 正解!これが結構エロいんです(でも何気に愛を感じるエロです) 酔って寝てるダンナの横で・・・・・うわっ!そのシチュエーションだけでもう%$¥*@&#・・・・ しかもヒロインの『アンバー・ヴァレッタ』がまたキレイなんです。 『無血サスペンス』然り、 『氷の微笑』以来のエロサスペンス然り、 営業マンを主人公にしたストーリー然り、 この映画、自分にとってはかなり新鮮で楽しめました。 ~工口~工口~工口~工口~~これより先ネタバレ~~工口~工口~工口~工口~ ある一人の男がいる。彼の手の平には、長い月日をかけて一粒ずつ拾い集めた輝かしい宝石の山。 しかし彼は気付いていない。その宝石の中にたった一粒、 彼が遠い昔に失くしてしまったはずの夢と希望が埋もれていることに・・・ そしてもう一人、目の前に積まれた宝石の山を、自由にすくい取ることができる男がいる。 しかし彼は気付いていなかった。彼の手には、 宝石をすくい取る以前から、その宝石よりも美しくも脆いガラスの石があったことに・・・ この物語を、ラストの大どんでん返しで終わりだと思わないでほしい。 全てが終わった後の彼らの表情は、全てを手に入れた男の顔なのだろうか。 そして、全てを奪われ、どん底に落とされた男の顔なのだろうか。 男は全てを失った。 手の指と指の隙間から零れ落ちてゆく宝石の粒を、男はただただじっと見つめる。 全ての宝石が零れ落ちたとき、最後に手の平に残ったものは・・・ 男は一人歩く。その顔に映るのは、夢と希望の輝き。 男は全てを手に入れた。 目の前に積まれた宝石の山から、手当たり次第にすくい上げてゆく。 全てをすくい上げた後、男はふと思う。はじめに手にしていたはずの、美しくも脆いガラスの石の行方を・・・ 探しても見つけられないその男は、近くに落ちていた似た石を拾い、それを心の慰めにする。 その顔に映るのは、寂しさと虚しさと自らへの憤り。 男は全てを失ったことで、本当にするべきことを思い出し、 男は全てを手に入れたことで、すぐ近くにあった大切なものを失う。 それがこの映画の真のラストであり、真のどんでん返し。 そのラストのどんでん返しと、そのどんでん返しの中に含まれた真のどんでん返しは秀逸。 ただ、ホラーにゾンビを求めないのと同様に、サスペンスにエロを求めない自分としては、 所々でちょい引き気味。 この映画、決してお気に入り登録とまではいかない佳作です。

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