2008年8月16日公開

この自由な世界で

IT'S A FREE WORLD...

962008年8月16日公開
この自由な世界で
3.9

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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(87件)


  • mic********

    5.0

    自由な世界で生き抜くために払う代償は多い

    「旅行で訪れたベトナムで、ストリートチルドレンの子どもたちが友人の財布を盗んだ。走り去る時、ものすごくキラキラした笑顔をしていた。『犯罪を犯しているのに、どうしてあんな笑顔ができるんだろう』と思った。それで気づいたのは、彼らにとってはそれが犯罪かどうかよりも、苦しい生活の中でお金を手に入れて、自分の母親を喜ばせてあげることの方が重要だということ 」※ “悪者”は出てこないこのエピソードと似た背景を持つ本作には、イギリスでシングルマザーが起業し、もがき苦しみながら事業を軌道に乗せようとする過程が描かれている フィクションという体で撮られたドキュメンタリーのような作品なので、いわゆる感動モノが苦手な人にはぜひおすすめしたい。(この作品の制作を指揮したケン・ローチ監督の作品がおすすめ)大げさな音楽や過剰な演出はないのに見入ってしまうほどの引力があることに感動する。胸に迫るとか胸が詰まるという表現では追いつかない、強烈な作品である。 ベトナムの純粋無垢なストリートチルドレンとは違い、ロンドンで移民労働者を対象とした人材派遣業を始めた主人公は分別がつく大人である。しかし、約束された未来などひとつもない汲々とした日々のなかで、ひとり息子との幸せな暮らしを手に入れるため、超えてはならない一線を超えてしまう。そんな彼女を“悪者”だと責められる人はいるだろうか。 今日を生き延びるためにままならない現実と格闘し続けている人間に、倫理観や道徳観を問うのはナンセンスだ。そう思わされるのも、彼女らを翻弄する市場メカニズムが生んだ社会の歪みまで、映画の中でしっかりと描かれているからだろう。搾取する側と搾取される側を隔てる格差が広がっていくばかりの社会構造には、絶望感すら抱かされる。 何かを得るためには、何かを犠牲にする。目的を達成するためには、手段を選んでいられないこともある。人は自由を手に入れる代わりに、自分の身は自分で守り、自分のケツは自分で拭かなければならない……。こうした「現実を濃縮したような現実」が描き出されているところに、この映画のすごさ、すばらしさがある。 しかしまぁ「この自由な世界で」というタイトルからは想像しがたいほど、ひとかけらの甘さもない物語だ。虚構の世界なのだからもう少し救いがあってほしい、というこちらの願望はついぞ叶えられることはなかった。きっとそれは「より安い資源や労働力を得ようとする経済システムは、家族や社会、ひいては地球を壊していく」と危惧するケン・ローチ監督の“怒り”のメッセージなのだろう。(現在公開中の『家族を想うとき』もおすすめ) われわれは、市場原理とは切っても切り離せない経済システムから逃れることはできない。ならば、その現実にどう処すればよいのか。簡単に答えを出すことのできない問いを突きつける本作には、観た人の心を捉えて放さない何かがある。 ※ http://alternas.jp/work/ethical_work/74561より引用

  • kih********

    4.0

    母が母であることを忘れる自由などはない。

     この女性はよろしくない。情状酌量の余地なし。確かに、社会の構造が歪んでいるし民心は荒んでいるのだから、弱者社会の中からこういう強い女性が出てきても悪くはない。しかし、強く生きるということは悪く生きるということ同じではあるまい。  彼女・アンジーの罪状  ・母親であることを忘れて(放棄して)、子どもを顧みない罪。  ・自分も弱者であることを忘れて(裏切って)、更なる弱者を甚振る罪。  ケン・ローチ氏の映画であるから、弱者が更なる弱者を……がメインの視点であろうけど、私的には、母親であることを……の方に目が行って、気分が滅入る。  労働弱者や移民差別の問題は、これから何作も拝見するであろう同監督作品から教えられることが多いようだから、それはそれで学ばせてもらう。本作のアンジーが反面教師となって教えてくれるのは、母親不在(逃亡?)による家庭崩壊の問題だ。これは英国のような階級社会とか移民社会でなくても、そしてまた貧困家庭でなくても、どこの国のどこの社会でも共通する現代社会の問題点だ。  原題は『It's a Free World...』。シングルマザーであるアンジーも、実はすでに十分Free World で、freeな生活ができているではないか。この上どんな自由を欲っするというのか。自由の履き違い、人のせいの言い訳、際限のない欲望、……。……、いやいや、この女性にはそういう話ができる望みはない。1人息子のジェイミー君には気の毒だが、どうにもならない。  こういう不幸な家族や子どもたちが、実際には数えきれないほど居るんだよね。それをそのままに描写した映画。少しは希望を持たせる終わり方をすれば良さそうなものだが、ケン・ローチ監督はそういうのを好まないようだ。いいんじゃないかな、どういう終わり方をしようと、それまた監督の自由なのだから。

  • hor********

    4.0

    可愛い顔して御ぬしもなかなかの

    この子のためなら、搾取する側に回らなきゃやってらんないわ。 ・えげつなさがエスカレート。強欲にゴールはない。 ・実はファッションも見所。

  • 一人旅

    5.0

    自由は不自由を伴うのだ

    ケン・ローチ監督作。 移民に仕事を斡旋するシングルマザーの姿を描いたドラマ。 イギリスの名匠ケン・ローチが移民問題をテーマに描く社会派ドラマの秀作で、民間の職業紹介所をクビになったシングルマザー:アンジーが親友:ローズと共に求職中の東欧移民を対象とした職業紹介所を立ち上げるが、労働許可証を持たない不法移民にまで仕事を斡旋し始めたことにより予期せぬトラブルに巻き込まれていく姿を映し出しています。 アンジーが運営する職業紹介所はいわゆる派遣会社です。当初は東欧移民に対する仕事斡旋を業務にしていましたが、“儲かる”ことを理由に生活に困窮した不法移民にまで仕事を斡旋し始めます。劣悪な生活環境に身を置きながら長時間の肉体労働に従事する移民たちですが、給料の未払いといった深刻な問題が発生します。アンジーは資本主義の正義に基づいて移民を商品として自由に企業に売って荒稼ぎしますが、その一方でアンジーの紹介によって職を得た移民たちは不遇な労働環境と一向に改善しない経済的困窮に苦しみ続けるのです。 自由は不自由を伴います。アンジーは自由という権利を謳歌しますが、その皺寄せは社会的に無力な存在である移民たちの元へ不自由となって押し寄せます。現代社会における移民・労働問題をテーマに、稼ぐ者と搾取される者の関係性の縮図を描き、資本主義の矛盾と問題点を浮き彫りにした社会派の秀作です。 「私は気にしない」というアンジーの言葉が、弱者を切り捨てる資本主義・拝金主義の冷徹な側面を端的に表現しています。 ちなみに本作はイギリスを舞台にしたお話ですが、派遣会社の国別事業所数は世界の中でも日本が突出して多いのが実情です。正規・非正規間の格差が深刻な日本において、本作で取り上げられる問題は決して他所事ではないのです。

  • mey********

    5.0

    いずれ日本でも

    いずれ日本でも起こりうる問題。 どんな理想を掲げても人間は搾取する側される側、差別する側される側に分かれてしまう。 ケン ローチは、じゃあどうしろって言ってるんだろう。

  • dkf********

    4.0

    さすが、ケン・ローチ!

    社会派ケン・ローチ監督の面目躍如たる秀作だ。描いているのは「英国の移民の就労問題」という日本人には馴染みの薄いテーマであるが、決して映画の敷居は高くない。無駄を省いたシンプルかつテンポよい演出で、実に力強く、見応えのある良質のドラマになっている。 この作品を観れば英国が何故EUから脱退する道を選んだかわかるはずで、大いに国際問題の勉強にもなるだろう。そしてこんな社会が、近い未来、日本で起こりうる可能性もあると思うと、他人事ではいられない気持ちになる。 主演のカーストン・ウェアリングという女優は初めて知ったが、セクシーで気の強そうな風貌が、この破れかぶれな生き様の役にハマっていて実に良い。 それにしても、たたえるべきはケン・ローチ。この監督の凄いところは、徹底したリアリズム目線で見事なドラマを描き上げるところ。そのため、お涙頂戴的なストーリー展開などは一切なく、有名俳優も起用しない。「現実だけが持つ面白さ」をとことん追求しながら、ちゃんと観て面白いエンターテイメント映画に仕上げる手腕は名人芸。彼が大いなるリスペクトを受ける存在なのも当然だろう。 またひとつ、秀作に出会えて嬉しい。

  • fg9********

    4.0

    片頭痛を起こし兼ねない見応えのある作品

     …『麦の穂をゆらす風(2006)』の翌年のケン・ローチ監督作品なので愉しみに観る。  …あらすじは、解説のとおり。  シングルマザーのアンジーは、息子・ジェイミーを両親に預けて人材派遣会社で一生懸命働いていたが、上司のセクハラに頭にきて、そいつに水をぶっ掛けたもんだから解雇されてしまう。  で、息子を養っていく(金を得る)ためには働くしかないのだが、これまでの自分の経験を活かして、友人のローズを誘って私設人材派遣業を立ち上げる。  巷には外国人労働者たちが仕事にあぶれていたので、彼女の事務所には大勢の労働者たちが集まり、私設人材派遣業は軌道に乗るかと思われたが、資金繰りはなかなか好転しない。  そんな折、不法移民を秘かに働かせたほうが儲けが出ることを知ってしまう。 雇用する側も百も承知で、国外追放を恐れる不法移民は、低賃金・劣悪条件でも唯々諾々として働くのだ。  で、ローズからは反対されたものの、一度甘い汁(賃金のピンはね)を吸ってしまうと、もう後戻りはきかない。  アンジーにも後ろめたい思いがないわけではなかったが、もう少し稼いだら…もうちょっとマシな生活ができるまで…とズルズルと悪の道を滑り落ちてしまう。  アンジーは、自分の父親のことを保守的で時代遅れだ思っていたが、その父親から次のように忠告される。  『将来、息子がまともな賃金で働けない社会になる…』  それでも怯まなかった彼女に、到頭鉄槌?が下る。  賃金のピンはねがバレて、道すがら男どもにボコボコにされ、事務所には石を投げ込まれ、挙句の果ては、息子・ジェイミーが誘拐されてしまうのだった。  なんとかジェイミーは無事帰ってきたものの、これまでピンはねして稼いできた金は誘拐犯に奪われてスッカラカンだ。  果たして、アンジ―の行く末に如何なる運命が待ち受けるや?といったストーリー。  邦題は『この自由な世界で』、原題は『It's a Free World...』なので、もっと爽やかな内容を想像してしまったが、ケン・ローチ監督は、そうは問屋が卸さなかった。  『a Free World...』とは、「資本主義」の「自由市場」を痛烈に揶揄しているのだろう。  「搾取された者は、また、下位の者から搾取する」。  または、上位の者と下位の者とは、ウロボロス的な循環の社会メカニズムの構造を為す……なんて考えてしまって……片頭痛を起こし兼ねない見応えのある作品だった。  自分だって、会社のトップから搾取されているのだろうが、自分の存在自体も部下の賃金を抑制しているのではないか?なんて思いを馳せらせてしまって、早々の内にリタイアしなければ……と思い至ったことでもあった。

  • arl********

    4.0

    突っ走るアンジ―

    いろいろ考えさせられる映画でした。ブレグジットはこういう状況も原因の一つなわけですね。 主人公アンジ―の、母だったり娘だったり、被搾取側だったり搾取側になったりと複層的な立場がとても興味深い作品です。黒人のルームメイトが「自分を恥じるわ」と言って去っていくところが痛切でした。そうしてまでも突っ走ってしまったアンジ―が哀しいですね... 秀作ですね。

  • mat********

    3.0

    引き込まれたものの、、、

    映画の出来はいいと思うけど、ちょっとあまりにもリアルすぎ、かつ救いがなさすぎて受け付けないという感じ。 社会派の巨匠として一度は観たいと思っていた監督ながら、こういう作品なら見る時期を選んだ方がいいのかも。今の自分とは合わなかった。 社会派であっても希望が多少でも感じられたり、娯楽性が感じられたりすれば、また違う受け止めが出来るけど、実に冷徹に、どんどんブラックな方向に道を踏み外していくのを描いていく。話にはかなり引き込まれたものの、結果的に見ててかなり気が滅入った。

  • 柚子

    5.0

    この虹が、幸せを運んでくれると…

    イギリスの不法労働者の実態 違法の職業斡旋業、アンジー 世界各国から、仕事を求め、集まってくる 皆、命がけ 日雇いの仕事に群がる労働者… アンジーのほうもまた、危険に身をさらし… 職業斡旋所(偽物)のポスター その虹に、夢と希望を託し、お金を差し出す、不法労働者… 負の連鎖に、がんじがらめ 救いが、ない イギリスのケン・ローチ フランスのダルデンヌ兄弟 私の心を占拠する監督

  • kps********

    5.0

    ネタバレ不幸せそうな自由世界の狼

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • nar********

    4.0

    他人事ではない問題

    東欧・中東・アジア・アフリカなどあらゆる国からの移民を抱える 英国に比べると、日本はまだまだ島国意識を持ち続けていられる easy goingな風潮があるが、この深刻さは着々と度を増している。 数年前までは近所に外国人が住むことは非日常風景だったのが、 今ではそれほど珍しいことでもなくなり、派遣労働や 日雇いではなく、正規雇用でも賃金の安い外国人就労者を 採用する企業が明らかに増えている。 映画の中でアンジーの父親が「母国では先生と呼ばれる 肩書きの人間がこの国ではウエイターとしてしか働けない。 息子が社会人になる頃には自国の人間が移民と雇用を 競い合わないといけない」などと言ってたのが印象深い。 主人公の女性の喋り方や風貌も英国の若者の原寸大だし、 演出・映像もごく自然。 そのままドキュメンタリーにしても違和感がない作品だ。

  • tsu********

    4.0

    なかなか目配りの利いた脚本でした

    不法移民問題のイギリスでの現状をうまく切り取っていて勉強になります。 夜叉そっくりのシングルマザーが、突っ走る様も凄味がありました。 さすが社会派ケン・ローチ監督の鋭い社会批評の視線が光ります。 エンタメとは一線を画す骨太な力強さに★四つ。

  • bad********

    4.0

    ネタバレ巨悪はさらに...

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • mil********

    4.0

    ネタバレすぐ近くに潜むもの

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • nic********

    4.0

    矛盾だらけの世界で

    アンジーは人材派遣会社で働いていたが、理不尽な理由で首になってしまう。 そして、自分はこんなところで終わるはずはない、自分ならできるって信じ込んで、 持ち前の行動力と、経験と、多少の女の武器も使って、人材派遣業を始める。 ロンドンの街に溢れる、東欧や中東からの難民たち。 それらの安い労働力を日雇いで派遣する。 アンジーは決して心のない人間ではなかったんだけれど、 この世界で這い上がろう、のし上がろうとすればするほど 目の前の利益に目がくらんでいってしまう。 そして、とても短絡的に、感情の赴くままに行動をする。 時に、心から他人に同情をしたり、心配をしたりする。 そしてお金を手に入れるためにとる行動も、ある意味で本能の赴くままだ。 深く考えない。 自由とは何をしてもいいってことではないはずなのに。 そこにはたくさんの矛盾があって、アンジーを通して世界の矛盾を見せ付けられているようだった。 日本は難民を受け入れない国だから、街に労働にありつけない難民が溢れているなんて光景は見ることがない。 それに難民の概念も島国にいるから実感としては湧かない。 でも自分が資本主義社会の一員として、日本という比較的裕福な国に住む自分も、 間違いなくどこかでこの人たちの安い労働力を搾取している側なんだってことを感じずにはいられない。 考えれば考えるだけ気が滅入るだけで、 どうしようもできないことって割り切らないと生きていけない気すらしてしまう。 私は5年ほど前からあるNGO団体を通じて、貧困に苦しんでいる特定の地域に毎月一定額を寄附している。 そしてその地域に住む男の子と年に数回お手紙のやりとりをしている。 一度お酒を飲みに行けば使ってしまう様な金額。 この支援を始めるとき、結局ただ自己満足したいだけの偽善者じゃないかってすごく悩んだ。 実際に援助になるような行動を取るわけでもないのに、お金だけ払えばそれでいいんだろうかって。 自分は結局彼らの労働力をどこかで搾取して、その上でけっして必要以上に裕福ではないとはいえ、人並みの暮らしの中でのんびりと過ごし、偉そうに支援だなんて。。 自己矛盾を感じずにはいられない。 でも、それでもお金はお金だから、実際に役立ってくれるのならと思って続けている。 資本主義社会が間違っているとか正しいとか言い切れるほどこの社会の構造をきちんと把握できているわけではないけれど、 多くの矛盾を抱えながら存在していることは間違いないんだろう。 人は社会から平等に扱われるわけではないとしても、人間の存在としての重みは平等であってほしい。。 そしてせめて、直接、人を踏みにじるような人間にだけはならないでいよう、とあらためて思う。 そう思うのもやっぱり余裕がある側のある種の偽善なのかもしれないけれど。。

  • am0********

    3.0

    この監督ならではの映画

    社会の底辺に視点を合わせ 毎日の生活がそのまま映し出された感じ。 過去の作品を思い出すような映像と内容。 可もなく不可もなく、といった ケン・ローチ監督らしい社会派映画です。

  • pos********

    5.0

    ネタバレ‘女’は存在しないのか?

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • hir********

    5.0

    日本の現実だって、コレと一緒でしょ。

    ないしは、コレより酷い。 自由資本主義の、本当の意味は失われ、企業は倫理感を失くし、 個人は道徳感を失った現代。 この映画で、行われている搾取や欺瞞は至る所に転がっている。 弱い者が弱い者を痛めつける社会。 差別と偏見に満ち溢れ、誰独り、ソレを指摘しようとはしない社会。 それは「クソ」だ。 ケン・ローチは70を超え、まだ怒っている。 映画は淡々と進み、淡々と終わる。 まるで、日常の世界を映しているかの如く・・・ だが、この日常こそが狂っているとしたら・・・ この日常こそが、日々、人間を堕落させているのだとしたら・・・ これだけ静かに、「ぶん殴られたみたいな」映画も久し振りだ。 流石、ケン・ローチ!大したもんだ。 これだけは、言っておこう。消されてもいい。言っておく。 今の日本だって、まったく一緒だ。 不法入国、派遣問題、外国人労働者、 日本の企業が、どれだけ「血も涙も無い」か・・・俺はこの目で観て来た。 上っ面だけのスローガンと、心の無い「優しさ」。 自分さえ、良ければ、他人がどうなろうと知らん振り。 「理屈」は並べるが、「こころ」なんてコレっぽっちも見せない外道ども。 俺は、クズと呼ばれようが、「最低」と言われようが「弱い者」の味方だ。 差別されてる者たちの味方だ。 正直に生きている者たちの味方だ。 社会から見りゃ、一銭の得にもならない「馬鹿」だが、 金に魂獲られる「馬鹿」よりマシだ。

  • noh********

    4.0

    その道を踏み外すことは案外とたやすい。

    映画前半。 まるでサクセスストーリーを見ているよう。 セクハラに抗議したため人材派遣会社をクビになったアンジー。 彼女は前職のノウハウを生かし会社を興す。 (シングルマザーでもある)彼女が努力(ルックスも含め)している姿は、ちょっと魅力的に映ります。 映画後半。 「この自由な世界で」のタイトルが皮肉に聞こえてくるような内容。 貧困にあえぐ不法移民・・・・彼らを助けたい。 (最初はそんな気持ちで始めたのかも知れない)。 こんなにも簡単に人間のモラルが崩壊していく。 他人への想像力、思いやる心、慈悲の心が無くなっていく。 自分(身内)が生き残るため、他人を見て見ない振りをする。 自分の都合に合わせ、いくらでも冷淡に振る舞っていく。 彼女を責めるのは簡単かもしれない。 でも、彼女の言い訳がそれなりに当たっているから・・・・見ていてとても辛くなってくる。 どこにでもいる人がどちらにもなにうる世界。 明日は・・・・・・我が身だと考えてしまう作品です。

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