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ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (2008)

THE CURIOUS CASE OF BENJAMIN BUTTON

監督
デヴィッド・フィンチャー
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  • みたログ 9,141

3.68 / 評価:3,467件

人生を端的に表現した作品

  • v0a***** さん
  • 2019年4月10日 22時10分
  • 閲覧数 1007
  • 役立ち度 7
    • 総合評価
    • ★★★★★

私の父が81歳の時、私の息子は産まれました。
現在息子は5歳、そして認知症の父は86歳でつい先日他界しました。
この5年間、息子はどんどんできることが増え、父はどんどんできることが少なくなっていき、その様子を私はずっと見ていました。何も話せなかった息子が喃語を話すようになり、どんどん上手に会話できるようになるにつれ、言葉達者であった父はどんどん言葉が出なくなりました。オムツ生活だった息子がトイレで用を足せるようになるにつれ、父はトイレに行けなくなり、オムツが手放せなくなりました。
つい数年前、父と息子のできること、できないことが共に同レベルだった時期がありました。その時期はあっという間に過ぎました。

ベンジャミンバトンは昔一度観ていたので、この5年間の父と息子の様子を見るたびに、まさにベンジャミンバトンの世界だと思い出させられました。

よく歳をとると赤ちゃんにかえるといいます。産まれたときは何もわからず、何もできない、全面的に大人の介助がなければ生きて行けません。それが歳とともにできることがどんどん増え、色々な経験をし、人生に深みを増していきます。そして、特に病気や怪我等なく最期を迎える時はまた産まれたときと逆に、どんどんできることがなくなっていき、周りの介助がないと生活できなくなり、そして最期を迎えます。
産まれた時に赤ちゃんのような外見であろうが老人のような外見であろうが、また、だんだんと年老いた見た目になろうが若返った見た目になろうが、そういった外見に関係なく人間皆同じ人生の流れを辿る、それを象徴的に表した作品のように私は感じました。

そして、そんな人生の流れの中で人はあちこち旅をし、仕事をし、遊び、色々な人と出会う、ベンジャミンとデイジーもそんな人生の中で何度かお互いに交差します。
2人が同棲していた時期は、2人が同じレベルであった、老と若が交差する貴重な一瞬(1番幸せな一瞬?)であり、その儚さがとても切なく伝わってきます。
2人を含め、登場する人物全ての人生は十人十色で、楽しいことばかりでなく、辛いこともたくさんあったりします。そんな人々がほんの束の間もしくは長い時間を誰かと交差し、共有する。ベンジャミンとデイジーも決してとても幸せとは言えないかもしれませんが、そんな人生を共有し、他の人たちとはまた違う彼らのとても大事な貴重な時間を過ごしてきたのだと思います。
とりとめなくなってしまいましたが、そんな風にこの作品は人生を端的に表現した作品だと思いました。

とても心が洗われ、涙が止まらず、また人生について深く考えさせられる作品です。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 不思議
  • 切ない
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