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K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝 (2008)

監督
佐藤嗣麻子
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  • みたログ 3,373

3.83 / 評価:1,416件

中途半端にリアルな設定

  • cyborg_she_loves_me さん
  • 2019年1月5日 11時45分
  • 閲覧数 250
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

 これの受け取り方は、ひとつには世代によって全然ちがってくるでしょうね。

 子供の頃、ポプラ社の「怪人二十面相」「四十面相」シリーズを全巻そろえて何度も何度も読み返すのが楽しみだった私のような人は、「怪人二十面相」といえばもう頭の中にしっかりとイメージが出来上がっちゃってます。
 この映画を見始めて10分で私は、「こんなの怪人二十面相でも明智小五郎でもない」と、まず頭にきて、鑑賞中止。

 しかし、頭を冷やして考えてみれば、この原作自体、べつに江戸川乱歩の怪人二十面相の世界を忠実に再現しようとしたわけではないのは自明。
 この際、思いっきりハチャメチャな空想世界が楽しめればいい、と割り切って見たら、案外面白いかも。
 と思いなおして、再鑑賞。

 そう割り切ってしまえば、そこそこ楽しめたのは確かです。
 しかし、どうしても引っかかって最後まで違和感が消えなかったのは、「第二次大戦が回避された1949年」という、中途半端にリアルな設定です。

 二十面相モノである以上は、インターネットやら科学捜査やらが天井知らずに発達した現代を舞台にはできないし、しかし完全に時代モノにしちゃっては現代人にとって面白みがないし、……
 っていうんで編み出された設定なんでしょうが。

 こいつのおかげで、画面に何か映るたびに、「もし大戦が起こってなかったらこんなふうになってたなんて、そんなことありうるかなあ」ってなことを、ついつい考え込んでしまう。
 だって、戦争が回避された、って簡単に言うけど、いつの時点までさかのぼって、どの事件が入れ替わったら、そんなことが起こるっていうの?
 軍国主義・帝国主義で進んできた明治以来の日本が、いつかアメリカと衝突するのは、必然じゃないですか。日米戦争は、誰かが気まぐれで起こした、その人ひとりがいなければ起こらなかった、という性質のものじゃない。
 だいたいこの戦争、日本から仕掛けたものでしょう。日本が帝国主義と軍事力を維持しながら、しかもアメリカにむかって攻撃を仕掛けない状況って、いったいどんな状況……?

 とか。

 いや、こんな娯楽映画を見ながらこんなこと考えるのが馬鹿げてるって、百も承知です。
 言いたいことは、「大戦が回避された1949年」なんていう、中途半端にリアルな設定を特定してあるから、こんな余計なことまで考えちゃって、映画に入り込めなくなっちゃった、っていうことなんです。

 で、途中からは、そんなこと考えるのも馬鹿馬鹿しくなって、もうただ単純に、「松たか子ちゃんかわいいなあ」と思いながら見るというモードで見てました。その点は、満足できました。

 二十面相の正体は、誰かも書いてたとおり、20分も見てれば丸バレです。結末の面白みは期待しない方がいいです。
 ワイヤーアクションやCGで楽しませる手法も、今では安物ドラマでも簡単に取り入れられるほど普及しちゃってるので、べつに今さらそれ目当てに見るほどのものじゃありません。
 しかしまあ、途中で切りたくなるほどひどいとか、居眠りするほど退屈というわけでもなく、それ相応には楽しめましたし、まあ「良くも悪くもない」ってとこですかね。

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