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ブタがいた教室
2008年11月1日公開

ブタがいた教室

1092008年11月1日公開

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3.0

序盤はテンポよく痛快!後半は一転し感傷劇

前置きがなく妻夫木先生の「豚を育てて食べる」提案をすんなり子供たちが賛成し、いきなり子豚飼育からスタート! 子供たちの餌やりや糞尿掃除などのポジティブな姿勢はリアリティも感じられ、子豚ともども生き生きとした楽しさに満ちていた。 親たちの迷惑嫌悪反応は起こりがちなエピソードでもあるが、原田美枝子校長の毅然とした対応に親たちが黙り込む場面はしてやったり!笑 しかし、焦点はあくまで子供たちと豚との接し方、愛着の醸成描写にあり、それは豚とのお別れが難しくなることを意味するのも視聴者も共に体験しないわけにはいかなくなっていく。 そしていよいよ卒業を間近に控え、豚をどうするかで子供たちの意見が対立!  食肉センターに送り肉となった豚を食べるのか? 豚の飼育を下級生に委ねるか? この討論風景と最終結論場面は実際見た方がいいでしょう。 これと似たような議論はネットでも行われており、主にヴィーガン(思想的実践的完全動物性食品及び商品忌避者)対肉食者(肉食呼ばわりは嫌がるようで雑食者と自称している人もいる)の議論は果てしない平行論、水掛け論に終始しどうにもらちが明かない。 理念的ヴィーガンに憤った感情的肉食者が罵詈雑言を浴びせるというのがよく見られる悲しい光景。 映画のように豚を飼っても自分でトサツすることは法律で許されていないので食肉センターで処理してもらうことになりますが、鶏やウサギなど家禽は自家トサツOK! そういった自ら動物を飼育し、殺し、料理する人だけが命の尊さを実感できるのであり、「いただきます」と言えば済む話でもありません。 そういった「他の命の尊厳と人間の食・生命の考察」の一助をこの映画は十分担える要素を持っていると感じました。特に子供のみならずその親御さんも見る価値はあるでしょう。

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