ここから本文です

地球最後の男たち THE SIGNAL (2007)

THE SIGNAL

監督
デヴィッド・ブルックナー
ダン・ブッシュ
ジェイコブ・ジェントリー
  • みたいムービー 2
  • みたログ 17

2.10 / 評価:10件

監督3人 = 一貫性が無い

  • venimeuxvenin さん
  • 2010年11月7日 0時08分
  • 閲覧数 521
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

大晦日の晩、何者かによってTV・ラジオなどあらゆる『電波』がジャックされる。
その電波で人は徐々に狂気に取りつかれ、やがて殺し合いが始まった……。
3人の監督が3つの視点で描くサバイバルムービー。



企画は悪くないです。
原因不明の奇病や超常現象に立ち向かい、いかに生き残るか。
そういう企画の映画は現に幾つも作られているし、面白い作品も少なくありません。
映画を3章に分けて、3人の監督で撮るというのも面白い試みでしょう。

この手の映画は「主人公は生き残るんでしょ?」なんて穿った見方をされる場合も多いのですが、
今回は3人の監督で主人公が異なるため、主人公だからといって安心はできません。常にハラハラして見ることができます。

また、電波で狂うと言っても、完全にモンスター化してしまうわけではなく、
中途半端に正気と狂気が入り混じっている感じも良いですね。
誰もが「自分だけは正常だ」と思っており、お互い相手が正気か狂っているのか牽制し合う様子に緊迫感があります。
見ているこちら側としても、登場人物たちがいつ・どの拍子で狂気に転がり落ちるのかドキドキするのです。


ですが、良かったのはここまで。
それ以外は、残念な映画でした。


まず、監督が変わるというのが失敗。

この映画では章が変わるたびに映像の雰囲気がガラリと変わります。
 1章はスタンダードなパニック
 2章はややコミカルな感じも
 3章はグロとサイコ
この変化は当然ながらストーリーとは関係なし。
これは3人が別々に撮っているから生じる変化であり、1人の監督が何らかの意図でもって場面に応じた雰囲気変化を加えるのとは意味が違います。

もちろんこれは監督が3人ということを知らない視聴者にとっては混乱のもとですし、
知っている視聴者にとっても「監督が変わったから雰囲気が変わったんだな」なんて、スタッフの顔が見えて興醒めしてしまいます。


また、監督の変化は、雰囲気だけでなくストーリーにさえ影響します。
 1章ではわけも分からず暴れるだけだった登場人物たちが
 2章になるといつの間にかパニックの原因が分かっている前提で話を始め
 3章では急に解決策も知っている

これは恐らく各監督で、この企画の解釈が違っていたのでしょう
もう少し監督同士で話し合い、設定の打ち合わせをしておいて欲しかったですね。


さらに、ストーリーそのものにも難あり。
 ・電波の犯人は誰なのか? 目的は? 動機は?
 ・電波でなぜ殺人を誘発できる?
 ・解決策は? それが解決になる理由は?
 ・って言うか、本当に助かったの?
この辺りの疑問は全て消化不良のまま終わります。

「電波で人殺し」という企画だけで作られた映画なので、
電波の犯人などについては、設定を忘れたのか?ってくらい何の説明もされません。
そもそも人為的なものなのか、超自然の力なのか。
「テレビ付けたら怪電波出ちゃってました」って適当な感じで最初から最後まで。

さらに、そのような状態ですから解決策も不明です。
この映画では「駅から電車で逃げよう」がゴールになっているのですが、
逃げた先が安全であるとは映画のどこにも説明はされていません。
ただ単に「逃げよう、という設定」なのです。

また、正気を失った恋人に主人公が、自作の音楽CDを聞かせると正気に戻るのですが、
なぜそのCDが怪電波を治療できるのかも不明です。

というか、主人公はCD無しでも他の登場人物の正気を回復させています。
なぜ主人公にそんなことができ、また主人公自身も怪電波の影響に対して強い抵抗力を持っているのかは不明です。


そして3人目の監督から特に、何が現実で何が幻覚なのかを敢えて分かりにくく撮られているようなのですが、
そのせいでラストの主人公たちが助かったシーンが、果たして現実か幻覚か視聴しているこっちにも分かりません。
まぁ、それも「敢えて分からないようにした」のかもしれませんけどね。
しかしこれだけ謎が残る映画なら、ラストシーンくらいは確固たる安定が欲しいものです



正直言って、残虐シーンが目立つだけの自己満足映画。

こんな消化不良で終わるくらいなら、いっそラストはもう思い切って、
殺人の快感に目覚めたヒロインが日本刀でスタイリッシュアクションでも披露しながら恋人を追い回した方がスッキリして良いと思いました。
何なら私が4人目の監督やろうか?w

ていうか、あのアルミホイル頭のおっさんが駅までこれたのは、100%ヒロインに殺されるためだと思ってたw
アンタは「やられ役」でしょ、どう考えても。
まさか普通に生き残るなんてw

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • パニック
  • 不気味
  • コミカル
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ