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マンスフィールド・パーク

shoko

3.0

私は1999年版の方が好き。

1999年の劇場映画版をDVD鑑賞したあとに、興味をもってテレビ映画版の本作を鑑賞。 わざわざリメイクするならより良い作品を目指したのだろうと思ったのですが、私は1999年版の方が格段に好きです。 一番気になったのは主人公ファニーの役者さん(ビリー・パイパー)。 ブリーチしたブロンドヘアにダークブラウンの眉毛、品のない顔(すみません)、子供のように大声で笑って屋敷内を走り回る姿に、これはキャスティングミス!と思いました。 彼女のこの演技は現代的なキャラクターにしようとした演出にも問題があるかもしれません。 1999年版のファニー(フランシス・オコナー)も原作の大人しくひかえめでチャーミングという印象ではなく、むしろ作者のジェーン・オースティン自身を模した、機知に富む女性として描かれていると読んだので、2007年版で原作に近づけようとしたのかと想像したのですが、ビリー・パイパーさんのファニーと比べると、1999年版の方がずっといいと思いました。 1999年版の「第四の壁」をやぶって観客に向かって語りかける手法は好きではありませんが。 本作でよかったのは1999年版でほぼ割愛されていた兄、ウィリアムの存在。 ファニーを追いかけるヘンリーよりも、ファニーが愛するエドモンドよりも、一番魅力的な男性にみえました。 1999年版は劇場用映画なので、このテレビ映画より予算があったのかな。 技術的にも優れているし、俳優のレベルもずっと高いです。 エドモンドはとても魅力的だったジョニー・リー・ミラー(「トレインスポッティング」。アンジェリーナ・ジョリーの元夫)だし、ヘンリーを演じたアレッサンドロ・ニヴォラの演技もよかった。 2007年の役者さんで唯一光っていたのは、ヘンリーの兄、マリー・クロフォード役のヘイリー・アトウェルだけど、彼女はその後「キャプテン・アメリカ」などメジャー映画で活躍していますね。 2007年版で主人公が貧しい実家に戻される場面(重要シーン)がなくなっていたのはもしかして予算のせいかと勘繰ってしまいました。 評価はこの2007年版をおまけで星三つ。 1999年版は四つに近い、星三つ半進呈です。 19世紀の古典を時間制限のある映像にするのはいろいろ困難もあると思いますが、「マンスフィールド・パーク」は再チャレンジしがいのある作品だと思うので、今後に期待しています。 両作品を見比べることができたのは楽しかったです。

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