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ノーサンガー・アベイ (2007)

NORTHANGER ABBEY

監督
ジョン・ジョーンズ
  • みたいムービー 6
  • みたログ 56

3.20 / 評価:15件

18世紀末地主階級の爽やかな青春

  • mil******** さん
  • 2010年5月9日 16時37分
  • 閲覧数 1316
  • 役立ち度 7
    • 総合評価
    • ★★★★★

田舎町の牧師の娘でゴシック小説(ホラー小説)好きなキャサリンが
お金持ちの隣人夫婦に連れられて社交界デビューして、恋愛し、
精神的にも成長する物語。
abbeyは「修道院」であり、これを改装したノーサンガーにある
豪華な邸宅が後半の舞台となる。

イギリスでTV女優として人気というフェリシティ・ジョーンズ主演。
主人公が夢中になるヘンリー・ティルニー氏を演じるJJ・フェイルドは
笑顔と声がチャーミング。
主人公の友人イザベラもかわいいと思ったら、キャリー・マリガン。
配役はジョン・ソープ以外ほぼイメージ通りで、いずれも好演。

後述の改変に少しだけ不満が残るので1点減点するが、
全体として非常に良い出来栄えであった。
原作は英女流文学者ジェイン・オースティンが若い頃に書いた
小説で、主人公の年齢が若いこと、ゴシック小説のパロディ
としての要素もあることなどから、若さとユーモアにあふれ
200年前とは思えないほど現代に通じる感覚を有する。
18世紀末地主階級の青春を爽やかに描いたドラマである。

以下に原作と比較して少しネタバレします。



原作の改変(改悪)点として感じたことは、
 ?ティルニー将軍が悪役にされすぎていること。
 ?ヘンリーとキャサリンの場面が少ないこと。
?について、原作のティルニー将軍はお金に執着し独善的な面が
あるものの、結婚感には子供を思う故という側面もあり、
食事の時間にこだわりすぎる部分や自らの資産を自慢し過ぎる部分
は滑稽でもあり、完全な悪人としては描かれていなかった。
これは、全ての人物に短所と長所を持たせる
オースティンの小説の特徴にもあてはまる。
?については、職業柄か少し説教くさいところのあるヘンリーが
キャサリンの言葉の使い方の間違いやゴシック小説好きをからかい、
妹も交えて皮肉でユーモアのある掛け合いを繰り広げる場面は、
原作を生き生きとさせていた面白い点であった。
そうしたかけあいを通して、ヘンリーはキャサリンの純粋さに
感銘を受け、彼女を
「あけっぴろげで素直で純真で正直で素朴な強い愛情の持ち主」
「気取りがまったくなくて嘘や偽りとは全く無縁」(またはそれに近い)
と評価するようになる。
特に兄ジェームズからの手紙、イザベラからの手紙を受け取った
際の会話は二人の関係が変化する過程において非常に重要
だと思うのだが、ドラマではヘンリーが側にいない設定に
変更されてしまった。
時間の関係もあるのだろうが、こうした二人の場面が少ない点は
残念に思う。

興味のある方は原作を読んでみるようおすすめします。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • ゴージャス
  • ロマンチック
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