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フィッシュストーリー (2009)

監督
中村義洋
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3.90 / 評価:1,556件

解説

『アヒルと鴨のコインロッカー』に続き、伊坂幸太郎の原作を中村義洋が監督したユーモラスでそう快な人間ドラマ。1970年代に活動した売れないパンクバンドの一曲を中心に、とりどりの登場人物が交錯しやがて地球の滅亡をも救う、時空を超えた奇想天外なストーリー。伊藤淳史、高良健吾、渋川清彦の実力派若手俳優に、ロックバンド・Drive Farの大川内利充が加わり、バンドメンバーを熱演。ロックシンガーの斉藤和義が担当した音楽にも注目だ。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

1975年、鳴かず飛ばずのパンクバンド“逆鱗”のメンバー4人(伊藤敦史、高良健吾、渋川清彦、大川内利充)は、解散前最後のレコーディングに挑んでいた。そしてときは超え、地球の滅亡まで数時間に迫った2012年、営業を続ける一軒のレコード店から“逆鱗”のあの一曲、「FISH STORY」が流れ始め……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2009「フィッシュストーリー」製作委員会
(C)2009「フィッシュストーリー」製作委員会

「フィッシュストーリー」5つの時代のエピソードが交錯する自由な構造の爽快作

 中古レコード店が登場する2012年のオープニングから「世界の終わり」とか「彗星の衝突まであと5時間」とか、これはSFか!?と思うような言葉が飛びかう。それは1982年の気の弱い大学生の自分探し、99年の世界の終わりの予言、さらに75年に解散したバンド〈逆鱗〉の話になり、09年のシージャックへと展開していく。5つの時代のエピソードが交錯し時系列が自由に飛ぶので、着地点がなかなか見えてこないのがおもしろい。作品タイトルで〈ホラ話〉と手の内を見せてはいても、伊坂幸太郎原作だから普通で終わるはずもないのだ。

 時代をつなくキーワードは、〈逆鱗〉が最後にレコーデイングした「FISH STORY」だ。この曲の無音部分をめぐっていろいろな解釈や想像があり、他の時代のキャラクターが耳にする。〈逆鱗〉は「この時代で届かなかった想いが、時空をこえてつながっていく」と演奏し、それが作品のテーマになっている。ジクソーパズルのように最後の最後に各エピソードがピタッとはまると、その腑に落ちかたが爽快で「見てよかった」と思う。監督は「アヒルと鴨のコインロッカー」で伊坂に絶賛された中村義洋。彼が手がけた「ジェネラル・ルージュの凱旋」がメジャー仕様の娯楽作だとすると、これはインディペンデント仕様の映画と音楽フリークのための快作になっている。(おかむら良)

映画.com(外部リンク)

2009年3月12日 更新

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