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オリンダのリストランテ (2001)

HERENCIA

監督
パウラ・エルナンデス
  • みたいムービー 61
  • みたログ 137

3.86 / 評価:36件

こたえは風の中

  • sheila E さん
  • 2010年8月1日 22時58分
  • 役立ち度 12
    • 総合評価
    • ★★★★★

先日 園佳也子さんが亡くなられました。

お団子頭にチャキチャキの関西弁のおばちゃん。
昭和の名バイプレーヤーがまた‥。

元気に服を着せたような人だったんで
訃報を聞いてしみじみ思いました。

80歳かぁ。。。
そりゃサッサのおばちゃんだって病気もするわさ。
そりゃそうだ、人間だもの。

いるだけで元気もらえるような人でした。
自分が知ってようがいまいが、手も出しゃ口も出すみたいな
おせっかいな下町のおばちゃん。

いわゆる美人ではありませんでしたが
おばちゃんになってもいつもオシャレしていました。

(ファッションもメイクもかなりのオリジナリティでは
 ありましたが‥)

口は悪くても、ちらちらと女のかわいさを
垣間見せる素敵なおばちゃん、園佳也子さん。
残念です。。。


‥で、ここまで園佳也子さんのことばかり書いてますけど。

『オリンダのリストランテ』のレビューのつもりで
こちらを開いた方、ごめんなさい。
ちゃんと関係ある話なんです。

主人公のオリンダ。
わたしの中ではこの園佳也子さんのイメージです。

小さなリストランテの店主。
日本で言えば下町の定食屋みたいな風情で

オリンダが店員のアンヘルにあーだこーだと
指示や小言をいう場面から始まりますが

これ、お国柄か字幕がなかったら
全部めっちゃ怒ってるように聞こえます。

韓国のおばちゃんの会話って地声も大きいし
話し方だってお愛想もへったくれもないもんで

ケンカ!?ケンカしてるの!?ってビビることありますよね。
そんな感じです。 本人たちは普通なんですけどね。

そして尚且つオリンダはかなりの早口。
休むことなく次から次へと言葉が口からあふれ出す。

このシーンだけでオリンダのキャラ説明は
バッチリです。

そしてほんの一瞬オリンダが過去を回想するとき
チラリと見せる何かを諦めたような淋しそうな表情。

園佳也子さんキャラが大好きなわたしは
もうこれでこの作品への期待度満点。

オリンダを演じたリタ・コルテスさんは
ベテランの女優さんだそうで
本当に上手に表情豊かに演じておられます。

オリンダは いま怒っていたかと思えば
ウフ♪と可愛く笑ってみせたり

残念なときには笑顔が一転みるみる曇って
かなしそうな表情に。

ラテン系特有のストレートな感情と
オリンダの立派な体系が醸しだすたくましさ、温かさ。

ストーリーでは、そのリストランテに
ドイツから人探しで旅行者が来るという事件がありますが

あとは結末の一件までこれといってパッとしたものはなく
くるくると忙しく働くオリンダとドイツの青年の日々と
いったところです。

が、これが実に温かいんです。
女ひとりで店を守ってきたオリンダだから

入り込んでこようとするドイツ青年を
つっけんどんに追い返そうと決心してるのに

人の好さがジャマをして
思いとは裏腹にどんどんお知り合いになってしまい
そうしてハッと我にかえって微妙な表情になったり。

笑うところじゃないけど
ついつい笑顔で見てしまいます。

ドイツ青年はある想いを抱えてアルゼンチンへ来ますが
思うようにならずブルーになっていたときに

オリンダがしてくれた昔話は
悲しい話でしたがそれでも希望を感じるもので
とっても心に沁みるいいお話でした。

いまは恰幅のいいおばちゃんのオリンダだけど
若い頃はかなりの美人で好きな人を追いかけ
イタリアから単身渡ってきたという。

アルゼンチンに来ればきっと‥という希望をもって
ドイツから来た青年。

でも、結果は彼の思ったようにはならなかった。
オリンダもかつてはそうして。

誰だって同じはず。
努力しても報われないことがある、それが人生。
求めても焦がれても得られないことがある、それが人生。

自分があると思っていたところにこたえなんて
そうそう転がってるもんじゃない。

それでも生きていればコロンと思いが実ることがある。
思いもかけないときに天から幸運が降ってくることがある。
それもまた人生。


今回のニュースで園佳也子さんは中・高・大と名門 神戸女学院で
学び、英語が堪能であったと知りました。

卒論のテーマは「マクベス」
またクラブでジャズシンガーをしていたこともあるとか。

サッサのおばちゃんと「マクベス」

どこから見てもおばちゃんのオリンダにロマンチックな過去が
あったという意外性。

なんだか‥
人はどう生きたか‥ってことが大切なんだよねとしみじみ。

希望というほどキラキラしてはなくても
頑張って生きていればいつかそのうちいいことあるサって
思えるような心のヒーリング映画です。
   

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