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コトバのない冬
2010年2月20日公開

コトバのない冬

942010年2月20日公開

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3.0

ネタバレいろいろもったいない

私は渡部篤郎のファンだが、正直に言ってこの作品はあまり高く評価できないと思った。 なんというか、きっと渡部さんは女性のおしゃべりや何気ない日常風景が好きなのだろうが、あまりにそれにこだわりすぎたせいか、肝心のメインキャラ二人の切ないラブストーリーの部分が活かしきれていないと感じた。 要するに雑談部分が多すぎるのだ。渡辺えりのアドリブだという、フランスの名作映画「シベールの日曜日」について彼女が熱弁を奮うシーンは、シベールファンの私としてはとても楽しめたが、やはりおしゃべりシーンがくどすぎると思う。 ラストシーンで渉が言葉を話せないにも関わらず、いたたまれない気持ちを抱えてヒロインに電話をかけようとする終わりは、とても印象的でよかったと思う。ところどころ、光るものがあったし、胸にぐっとくるものもあった。 しかし、演出がちょっとお粗末なところが多すぎる。 「コトバのない冬」というタイトルのように、もう少し静寂な場面を増やして、沈黙の中の暖かみを演出したら、それこそ「シベールの日曜日」のような詩的で美しい作品になったかもしれない。 本当にもったいない作品だ。

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