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THE CODE/暗号
2009年5月9日公開無料配信

THE CODE/暗号

1242009年5月9日公開

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4.0

ネタバレ(再)尾上菊之助が全て

(以前、アップしていたのですが、人名を誤変換していましたので、削除の上、修正版を再アップします。) 見たい作品を選ぶためのツールは人それぞれでしょう。私の場合は、予告編orフライヤーの写真&あらすじのいずれかのことが多いです。この作品に関しては後者でした。 そこにあったのは、スーツ姿の尾上菊之助さんが帽子をかぶり直しているサイドショット。昭和モダンを想起させるようなくすんだ色使いもありますが、彼独特の色気を立体的に感じ取れるような強烈なオーラを醸し出していました。 そのオーラともいうべき空気感、この作品を全体を通じて支配していました。まさに尾上菊之助あっての作品、いや、尾上菊之助がこの作品そのものと言えます。したがって、この作品のフライヤーをご覧頂いてなにかを感じたら観に行く価値があると言えます。その期待は裏切りません。ただ逆に言うと、その期待以上のものはなかったとも言えます。 ---以下、ネタバレ注意---
 メインプロットは探偵507(尾上菊之助さん)が依頼人である美蘭(めいらん:稲森いずみさん)の背中に掘られた暗号の入れ墨を解いて行くもの。暗号解読の達人が主人公ですから、観る側は当然ミステリーを期待します。ところが、謎解きの結末は割と簡単に気づいてしまいます。謎解きの複雑さや解けた後のすっきり感を期待すると肩すかしかもしれません。実際に舞台挨拶で各キャストは「ミステリー」とか「謎解き」という表現をあえて避けていた印象でしたが、なるほど、作品を見終わると分かります。この点、つまり観る側と制作側のミスマッチが非常に残念だな、という印象です。 実際、キャストの口から出たのは「冒険活劇」でした。それを担当していたのは、探偵組織の会長探偵500(宍戸錠さん)と謎の男:椎名ジロウ(松方弘樹さん)です。途中でメインプロットが中だるみになりそうなところをうまくすり抜けることができたのは彼らのサブプロットのおかげです。 ただ、このプロットがうまくメインプロットに絡んでいない印象です。それともう1つ、実年齢も芸歴も先輩なはずの宍戸さんが後輩の松方さんに「小僧」呼ばわりされたり、宍戸さんが敬語使ったり、すごく違和感を感じました。これはミスキャストだったんじゃないかと思えてなりません。 とはいえ、124分一度も飽きずに釘付けになったのは間違いありません。そして、見終わった後に残ったのは、「尾上菊之助の色気」でした。そういう意味では細かいことを気にしないで雰囲気に浸ることがこの娯楽大作を楽しむコツなのかもしれません。過度な期待をしなければ楽しめる娯楽作品であることは間違いありません。評価は★★★☆。尾上菊之助さんの佇まいが好きな私個人としてはもうちょっとポイントあげてもいいかな。

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