ここから本文です

ご縁玉 パリから大分へ (2008)

監督
江口方康
  • みたいムービー 4
  • みたログ 9

4.00 / 評価:4件

どんなご縁で・・・縁とは気持ちのやりとり

  • りゃんひさ さん
  • 2009年12月6日 22時46分
  • 閲覧数 207
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

東京では2008年12月にユーロスペースで公開された『ご縁玉 パリから大分へ』。
観たかったのだが、忙しさにかまけて見逃していました。
レンタルDVDも出ていないし・・・と思っていたところ、地域のコミュニティ上映会で鑑賞することができました。

映画の内容はというと、

--(東京・ユーロスペースでの上映時の内容から抜粋)--

奏でる歓び 生きる歓び
1枚の五円玉が心をつなぐ、感動のドキュメンタリー

限りある命だからこそ生まれた、やさしさに満ちた愛の実話
必然が偶然を呼び、偶然が必然を呼ぶ―

長篇ドキュメンタリー「ご縁玉」は、大分で<いのちの授業>を続けてきた山ちゃんこと、山田泉(元養護教論)とベトナム孤児としてフランス人の養父母に育てられ、今や国際的に活躍するパリのチェリスト、エリック-マリア・クテュリエの交流を描いた作品です。

--

山ちゃんこと山田泉さんは乳がんに罹っており、最後の海外旅行に選んだパリで、チェリストのエリック・マリアと知り合います。
知り合ったのも何かの「ご縁」。彼女はエリック・マリアに五円玉を記念に渡します。

山ちゃんの病の重いことを知ったエリック・マリアは、才能豊かで年間150近い演奏を行う過密スケジュールを排して、彼女の住む大分へ遠路お見舞いに出かけます。

こう書くと、ただのお見舞い、お泪満載のドキュメンタリーかと思われるかもしれませんが、さにあらず。

エリック・マリアと出逢ったのも何かの縁、お見舞いに駆けつけてくれたのも何かの縁。
縁はつながる、と感じたのでしょうか、彼女は自分の大切なひとたちにエリック・マリアを引き合わせます。

山ちゃんが「いのちの授業」を何度も行ってきた、事情ある子供たちが暮らす施設。
エリック・マリアが訪れる数日前まで入院していたホスピス。

施設の子供たち、ホスピスの患者たちの前で、エリック・マリアはチェロを弾きます。
心を穏やかにする音色、癒される音の調べ。
チェロが奏でる音楽に聞くひとびとは図らずも泪します。
バッハの「無伴奏チェロ組曲第一楽章」。
子供たちのために覚えてきたという『天空の城ラピュタ』の主題歌。
エリック・マリアは日本語の歌詞を添えて、チェロを奏でます。

そして、山ちゃんが住む街の山寺の住職。
エリック・マリアが生まれた頃、戦争が激しかった頃のベトナムへ行ったという老住職。
その口からこぼれる言の葉は、「ひとは大地の子」。
国境や人種や宗教やなんかで区分できない、ジョン・レノンの「イマジン」にあるように。

エリック・マリアは日本を離れる際、次のように気づく。

「探していたものは見るからなかったが、新たなことが見つかった。
 ひととひととの気持ちのやりとり、こころのやりとり。
 それが、ひととひととの、いのちのやりとり」

彼が探していたものは何だったのかは、よく判らないが、見つけたものは、よく判る。

これも何かのご縁で。
袖摺り合うも他生の縁。

無理やりつながりを探さなくても求めなくても、そこいらへんから、自ずと出来てくるものなのだ。

押し付けがましくなく、すぅーっと心にはいってくるような、そんなドキュメンタリーの秀作です。

<追記>
エリック・マリアが出会う老住職は『全国こども電話相談室』で有名な無着 成恭(むちゃく せいきょう)。
久し振りに名前と姿を拝見しました。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 不思議
  • 切ない
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ