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グラン・トリノ (2008)

GRAN TORINO

監督
クリント・イーストウッド
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  • みたログ 1.2万

4.36 / 評価:5369件

自分の過ちから学び、最適解を導き出した男

  • per******** さん
  • 2021年4月1日 4時34分
  • 閲覧数 523
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

正義感の強い1人の男が理不尽な仕打ちをされ、復讐に立ち上がる。クリント・イーストウッドってこういう役が本当に似合いますね。シリアスな物語にも関わらず、随所に散りばめられたそこはかとないユーモアも実に巧みだと思いました。

モン族の不良達に襲撃され、今すぐ仕返しに行こうとするタオを制してウォルトはこう言います。
「冷静になれ。でないと過ちを犯す」
タオはウォルトの意外な言葉に呆れますが、ウォルトはこう続けます。
「慎重に計画を練るんだ。これは俺の仕事だ」と。

そこでウォルトが考えた事を、以下私なりに推測してみます。
●朝鮮戦争で、命令でなく自分の意思で人を殺した自責の念が今も俺を苦しめる。タオに同じ経験はさせたくない。
●そもそも事態を深刻化させたのは俺の責任。それに俺はガンで余命いくばくもない。ここは自分ひとりで事態を収拾しよう。
●仮に相手に仕返ししたところで、互いに報復の連鎖が続くだけで意味はない。不良達を確実に監獄にぶち込めれば連鎖を断ち切る事ができる。
●そのためには相手に殺人の罪を犯させ、同時に目撃証言さえあれば……。

その後ウォルトは馴染みの床屋で髭を剃り背広を新調しますが、実はこれも計画の一部。後々自らの納棺の衣裳だった事が分かります。ウォルトは自分が犠牲となって殺される覚悟だったのです。そしてラストのあの計画が実行されます。
隣の家に預けられ、まるで飼い主の運命を悟ったかのようにションボリとした犬の表情が印象的でした

おそらくタオの性急な判断に任せていたら誰も幸せにならなかった。ウォルトの過去のあらゆる人生体験こそが最適解を導き出したのです。その意味でウォルトの人生は報われました。
ウォルトの魂が宿ったかのような愛車グラン・トリノは、遺言でタオの手に渡りました。その魂とともに。

 エンジン音に重なる苦い夢
 俺のハートが宿るグラン・トリノ
 孤独なリズムを刻む車 夜を通して
 孤独なリズムを刻む車 夜を通して

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