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チェンジリング (2008)

CHANGELING

監督
クリント・イーストウッド
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4.12 / 評価:2943件

解説

『硫黄島からの手紙』などストーリーテリングには定評のあるクリント・イーストウッド監督による感動作。息子が行方不明になり、その5か月後に見知らぬ少年を警察に押し付けられた母親の真実の物語を静かなタッチでつづる。実生活でも母親であるアンジェリーナ・ジョリーが、エレガントだが強さを内に秘めた母親を熱演。1920年代当時、堕落したロサンゼルス警察が保身のために行った数々の非道な行動が、実際にあったという事実にがく然とする。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

1928年、シングルマザーのクリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)は、ロサンゼルス郊外で9歳の息子ウォルター(ガトリン・グリフィス)と暮らしていた。ある土曜日、彼女は同僚に泣きつかれて断り切れずに休日を返上して仕事へと向かう。暗くなって彼女が帰宅すると、家で一人で留守番をしているはずの息子の姿はどこにもなかった。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C) 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
(C) 2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

「チェンジリング」「映画の風」を信じる大きな帆舟のように

 なぜこんなに信頼して見ていられるのだろう。なぜこんなに安心して見ていられるのだろう。巨匠だから、などと愚かな答は返さないでいただきたい。先入観やブランド名で映画を見るほど私はナイーブではない。

 「チェンジリング」は惚れ惚れするペースで撮られている。落ち着き払っていながら鈍いところはまったくなく、複雑な情感を描きながらお涙頂戴のメロドラマに堕ちず、背筋が凍る犯罪に触れながらホラー映画に足を取られることもない。要するに、脈が乱れない。

 1928年3月、大恐慌時代前夜のロサンゼルスで9歳の子供が失踪し、5カ月後にまったく別の子供が戻ってくる。クリスティン・コリンズ(アンジェリーナ・ジョリー)の不屈の戦いは、そこから始まる。相手は腐敗した警察組織だ。

 そのプロットに、別のプロットがからむ。映画は、単線から複線へと構造を変え、ふたたび単線へと戻っていく。イーストウッドの演出作法に無駄はなく、語りにも無駄がない。くすんだ灰青色の画面に鮮やかな赤や黄色をときおり滴らせる色彩設計。路面電車やクローシュ(釣鐘型の帽子)やラジオといった「時代」を意識させる細部。監督自身の作曲した主題曲のリフレイン効果。犯罪者に扮したジェイソン・バトラー・ハーナーの好演。さまざまな見どころを載せつつ、「チェンジリング」は大きな舟のように帆走する。イーストウッドは、「映画の風」を信じているにちがいない。

映画.com(外部リンク)

2009年2月12日 更新

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