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ウォッチメン (2009)

WATCHMEN

監督
ザック・スナイダー
  • みたいムービー 520
  • みたログ 3,217

3.37 / 評価:1593件

あの人の歓喜のシーンは絶対必要

  • 映画は芸術 さん
  • 2017年7月16日 22時03分
  • 閲覧数 2432
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

原作コミックのカット割りを見事に再現している点は高評価。
しかし、無意味に過激な暴力シーンには疑問を感じざるを得ず、誘拐犯殺しと脱獄シーンは明らかにやり過ぎ。

オープニングは秀逸だが、いかんせん原作未読派には分からないであろう不親切な作り。この映画の中でオープニングシークエンスの伏線回収がなされないのが、何だかな〜といったところ。キーン条例について単語だけでなく詳細に説明してくれないと映画の場合は置いてけぼりとなってしまう。
そう、この映画、シーンの構成や台詞はなかなか忠実だが、ちょっと気が利かない作りとなっている。
カメラワークがいいと思うシーンの多くが、原作通りに撮っているため、結局原作は素晴らしいが、映画的な脚色があまり見えてこない。
どころか、終盤の改変は物語的に失敗しており、せっかく工夫したところも、そこ変えちゃうのという逆効果となっている。
本作の中核のテーマを語る火星での対話シーンは、ヒロインの個人的な出生秘話が、ヒロイン個人の感動話の域を出ず、スケールダウンしている。
あそこは本来、すべての人類、いやすべての命あるものは、みな奇跡的な現象によって存在しているということを声高に再認識し、だから非人情のDr.マンハッタンを動かしたというシーンなのに、単に一個人の良さげな話にDr.マンハッタンが心動かされたように見えて納得し難い。
さらに、終盤のオジマンディアスの計画が、米ソのどちらにも属さない第三者の脅威によって協調路線に移るところ、Dr.マンハッタンの暴走という改悪がなされている。なぜ、改悪かといえば、Dr.マンハッタンはアメリカ側の兵器であり、その兵器が暴走してソ連が協力するというロジックが分からない。
北朝鮮のミサイルが仮にAIによって制御されていたとして、そのAIが暴走して北朝鮮国内にミサイルを落としたとしよう。
日本とアメリカはその知らせを受けて北朝鮮と友好関係を築こうと思うだろうか?いや、絶対ならない。
北の奴、何か策略考えてやがるのかと疑うのが自然だろう。

しかも、本作、念願の平和を手にし喜び涙するオジマンディアスの歓喜のシーンが削除されている。
過激な暴力シーンに力を入れないでこのシーンこそ映画のピークとして描かなければならないのに何をやっているのか!
本作はオジマンディアスを悪役か何かと勘違いしており、オジマンディアス的正義の視点が欠如している。
そもそもこの歓喜のシーンが無ければ映画的に閉まりが悪い。いや、だからこの映画長い割に得るものが無いと思われてしまうのだ。
原作至上主義な主張はしたくは無いが、本作は原作が桁外れであるため、映画化もきっちり見せて欲しかった。
残念である。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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