作品レビュー(759件)
- hik********
3.0点
一応ヒーローものなのですが、かなり難解な作品でしたね。 バイオレンスとエロスが刺激的でした。 アクションシーンはスタイリッシュで良かったですね。 スローモーションを用いての緩急も格好良いし、ロールシャッハの流れるような立ち回りは、もはや美しささえ感じられました。 全体的に、やはりロールシャッハが良いアクセントになっていたかと。
- hick
4.0点
【再鑑賞で印象が変わった】 公開当時は予備知識無しで「ふ〜ん」で終わった作品。むしろ悪趣味を感じハマれなかった。しかし、原作の概要を調べてから久しぶりに見てみると面白い。意外と原作に忠実に作られていた事に驚いた。そもそも原作自体が既に子供向けでは無く、もはやスーパーヒーローとして描いていない。ある意味悪趣味で風刺が効いている。それを忠実に再現するためのR15指定も納得。大人になってから見ると印象がだいぶ変わった。「Mr.インクレディブル」はここから来ていたのかと感動すらした(笑)。 【監督】 スナイダー監督の起用も納得。選曲の渋さ、暗めの色彩、ショッキングな画作り、"神"の描き方。バッチリと監督の演出がハマっている。 【各キャラの個人的な印象】 捉えきれていないかもしれないが、記録のため記述。 ・コメディアン 『破綻した社会』のパロディと言われる存在。やる事なす事破滅的。そんな彼を利用する政府自体がもはやヴィラン。世の中の闇を映し出す。 ・Dr.マンハッタン そんな闇を抱える社会に彼も使われた存在であり、運命を握る『神』に近い。劇中では人間に関わる事に疲れたと言っているが、人間でいる事に疲れたともとれる。そう思うと全てが他人事なのも納得。 ・ロールシャッハ クズたちの犠牲者。世の中を悲観し皮肉っている。彼の過激さとは裏腹に独特な正義感も感じる。 ・ローリー / シルク・スペクターⅡ 大人に翻弄された次世代。しかし、いつの時代も「子は宝」であり『希望』の象徴。 ・オジマンディアス 過激な平和主義者? ・ダニエル / ナイトオール Ⅱ 平和が作り出した"機能不全"。文字通りE.D.であり、過去の自分を取り戻した結果「♪ハレルヤ」のシーンを迎える彼が熱かった(笑)。また「どんなに暗い世界でも"明かり"を味方につけ、全てを見通せる」というゴーグルに込められた意味がカッコいい。もう彼で一本映画を作って欲しいぐらい好きだった。…それにしても監督は「ハレルヤ」の楽曲が好きなんだなぁと「J.L.スナイダーカット」を見た後に思った。 【関係性が面白い】 そんな彼らの背景を描く事に注力していた事が印象に残った。各キャラのメタファーが生み出す化学反応も面白い。ダニエルとローリーは「希望にも反応しなくなった平和ボケ」、ダニエルとロールシャッハは「社会が覚醒すると皮肉屋が黙る」、ローリーとマンハッタン「破滅の中で希望を見た神の救済」、コメディアンとローリー「破滅的な社会が生んだ希望」などなど妄想が進む(笑)。 【ただ、】 マンハッタンがある"奇跡"に気づく事が重要なキーになるのだが、彼の無機質さも相まって結構唐突な転機に感じた。その奇跡の存在を理由にするあたりが、監督の「バットマンvsスーパーマン」の"マーサ"にも近いと思ってしまう。監督が脚本にも関わっているのか? 【総括】 予備知識無しだと、人物たちのセットアップに時間を費やしている今作は期待ハズレで終わってしまう。一方、原作コミックの特徴を理解していれば社会風刺が面白く、キャラクターの関係性も今作の魅力だった。そして、ダニエルが覚醒してからの物語の加速度はヤバい。「今作の出来事がコミックの元ネタ」になるという逆転した結末も面白かった。なにより「Mr.インクレディブルのボブ=ナイトオールのダニエル」が一致してしまい、応援してしまう。 …ん?最後のコミック作家はあの後「Mr.インクレディブル」を描くのか!?…(笑)。
- blu********
4.0点
このレビューにはネタバレが含まれています。 - カーティス
3.0点
スーパーヒーローが存在したパラレルワールドの1980年代を舞台に、米ソの核戦争を止めるべく奮闘するヒーローたちを描くSF映画。 スーパーマンのようなヒーロー映画だと思って手に取ったのですが、内容的には「ヒーローが出てくるSF映画」という感じ。本作のヒーローたちは言ってみれば自警団の延長線上でしかなく、団結しているわけでもない。そんなヒーローたちの人間模様が上映時間の大変を占めるのですが、1人1人のキャラがイキイキとしていて見ごたえがあります。登場人物が多いわりに持て余していなかったのが好印象。それにしてもセックスの話ばかりだったな~という印象がありますが(汗) 秀逸だったのがパラレルワールドの描写。本作のアメリカは、ヒーローがいたおかげでベトナム戦争に勝利し、ウォーターゲート事件も明るみに出ず、勢いに乗っているという設定。そのせいで米ソ対立が現実以上に激しくなっているというのは皮肉としかいいようがありません。 この舞台設定をさらりと紹介して見せたオープニング映像が印象的で、ボブ・ディランの楽曲に載せてもう一つのアメリカ史を映し出していきます。ケネディやニクソンといった実在の人物も登場し、現実とフィクションが巧みに溶け合う面白さを感じました。 という感じでけっこう楽しく見ることができたのですが、欲を言えば映画ではなくテレビドラマで見たかったかな。とにかく登場人物が多く、情報量も多いので、かなり忙しない印象を受けます。何話かにわけて、ゆったりと世界観を楽しみたかったです。
- yok********
4.0点
ベトナム戦争の帰還兵の心の傷や児童虐待など1980年代はそういう問題でアメリカ社会は溢れていたし、ベルリンの壁が崩壊するまで、皆、核戦争の危機感を持っていたから、この映画のバックボーンはよく描かれていると思いました。 ただ、コメディアンは人間社会のリアルな側面を描いているし、この人物がヒーローとしてこの映画に存在する事によって、光だけの他のヒーローものとは違うのだけれど、生理的に大嫌いだ。
- yum********
3.0点
ネタバレヒーロー映画では無いな。
このレビューにはネタバレが含まれています。 - 母里友信
5.0点
現在のアメリカとは違う歴史を辿ったアメリカ社会が舞台。マスクを被ったヒーローが実在する社会。しかしヒーローなのかヴィジランテなのか、はたまたヴィランとの違いは何なのか、兎に角そんな輩が居て今は法律で勝手に活動出来ない状況。政治的にはベトナム戦争でアメリカが勝ち、ソ連と冷戦状態。そんな感じで物語が始まり、普通のヒーロー映画とは別物として観る方が良いと思う。DCの中でも異色、マーベルのような万人受けの映画とは全く違うね。ハマる人にはハマる感じだね。ダーク通り越してグロいシーンも多々あるし。
- nak********
4.0点
とにかく長くて途中で断念しちゃう。 最後まで見ても最低2回はだるくなる
- エル・オレンス
3.0点
本作の魅力の9割は、ザック・スナイダー監督が生み出すセンス抜群のスタイリッシュな映像演出&カメラワークと言っても過言じゃないです。特に冒頭~オープニングのスローモーション演出。彼以上に、あれほど息を呑む天才的なスローモーションを生み出せる監督はいないと思います。 ただ映像がこれほど圧倒的にもかかわらず、ストーリーが全編通して退屈で盛り上がりに欠けたのが残念。予備知識ゼロだったためか、特に前半で世界観や設定の理解に時間がかかったのも大きいです。(ヒーローの存在意義や善悪の基準といったテーマを通して、人間の心の弱さを描いた点は新鮮だけど) キャラの造形も、ロールシャッハとか発想が独特で面白いですが、マンハッタンの全裸+ナニ露出の姿は頂けなかった(苦笑) 個人的に、ストーリー自体は好き嫌いが分かれそうな映画だと感じますが、本作の映像は観る価値特大なので、何はともあれ一度は観て損しないです。ただし本作で頻出するエロ&グロ描写は、決してファミリー向けじゃないので、そこは注意。
- bat********
3.0点
ネタバレめちゃくちゃダークなアメコミ映画
このレビューにはネタバレが含まれています。 - kak********
3.0点
同名のアメリカン・コミックの実写版で、「ドーン・オブ・ザ・デッド」で長編映画監督デビューのザック・スナイダー監督が手がけた作品。 アメリカン・コミックはヒーローが登場するのが常だが、本作品は一風変わったヒーローたちが一風変わった物語を奏でる。 そもそも、アメリカン・コミックを読んだことがない者にとって、それを一本の映画にまとめた作品は荷が重いというのが現実だと思う。 例によって、原作に忠実に作られた作品らしいが、良く言われる映像化が不可能と言われたものを実写化したという宣伝文句が正しいなら、初見であっても理解しやすいように作って貰いたいものだ。 舞台は1985年であり、SFもどきのストーリーにしては近未来でもなければ遠い未来でもなく、我々の良く知っている時代が背景となっている。しかし米ソ冷戦時代やベトナム戦争が出てきても、歴史とは違う結果になっている。 それは、コスチュームで身を隠す犯罪者集団に対抗して、コスチュームで身を隠す自警団”ミニッツメン”が犯罪を取り締まった事から始まる。彼らが引退した後出来た二代目自警団とも言うべき集団が”ウォッチメン”だから少々ややこしい。 主な出演者は、TVシリーズで渋い役を演じている実力者二人が光る。それは「スーパーナチュラル」で主役兄弟の父親であるジョン・ウィンチェスター役を演じているジェフリー・ディーン・モーガンと、「ヒューマン・ターゲット」で変人のゲレロ役を好演のジャッキー・ア-ル・ヘイリーだ。 しかし、登場時間が多く実質的に主役を演じているのは、「パッセンジャーズ」でアン・ハサウェイと共演したパトリック・ウィルソンであり、ヒロイン役で大活躍しているのは「プラダを着た悪魔」の製作スタッフが手がけた「幸せになるための27のドレス」に出演のマリン・アッカーマンである。 個性豊かなヒーロー達は、なぜか見かけより強く勇ましいのに、何となく暗くヒーローらしくない。そんなミスマッチ的な所が一風変わった印象になっている。そう言えば所々に入る挿入歌も有名な曲が変な場面で使われていて、笑いを誘っているかのようである。 この映画が面白いか面白くないかは見てのお楽しみ。ボリュームは何と162分もあるので見応えはたっぷりだ。
- nat********
5.0点
ネタバレ分かりにくいだけで面白い
このレビューにはネタバレが含まれています。 - kur********
3.0点
殺人事件を探るサスペンスなロールシャッハとかなり超現実なDr.マンハッタンのパートは面白かった!! この映画はDr.マンハッタンというキャラに尽きる。 あと、劇中のいくつかの70年代の曲が雰囲気出てましたね♪
- kos********
4.0点
よくあるアメコミとは違うタイプの映画。 派手な戦闘シーンは特になかった。 でも見ごたえあった。
- HERO
2.0点
マーベラス作品の元ネタかと感じるキャラクター達だが、魅力が全くない。 演者達が合っていないのか、映画内でのキャラクターの作り込みが悪いのか。 クリストファー・ノーランのバットマンシリーズのようにダークで深い内容に近い映画かと思いきや、まったくチープ。 ヒーロのコスチュームも、登場するマシンもまったくチープ。 内容自体は言わんとすることには面白みは感じるのだが入ってこない。 小説であれば楽しめたかも。 途中で停止ボタンを押すということはなかったが、観なくてもいい作品だった。
- por********
3.0点
星1でも良いし星5でも ヒーローの描き方は斬新 だが物語がわかりづらい
- 宮崎是彰
4.0点
まずキャラクターが一切わからない映画です。 しかし、奇妙な納得力がある映画でもあります。 正義、平和とはなにか訴えかける力があります。ですがもう少しキャラクターがわかるエピソードや外伝作品があれば良かったのですがそれがないのが残念です。
- 太郎
3.0点
中盤までは面白いんだけど、終盤は好きになれない。 人間らしさのあるヒーローで良かったのに。
- ang********
4.0点
このレビューにはネタバレが含まれています。 - fg9********
3.0点
…あらすじは、横着をして解説の次のとおりだけでイイだろう。 『ジョン・F・ケネディ暗殺事件、ベトナム戦争、キューバ危機など、世界で起きた数々の事件を見守ってきたヒーローたち“ウォッチメン”。 しかし、かつてウォッチメンだった男の一人が暗殺される事態が発生。 殺害現場には、血のついたスマイル・バッジが残されていた。 しかも、ウォッチメンたちの殺害はその後も続き……。』 勧善懲悪的なヒーローものとは一線を画したダークヒーローものだった。 ただ悪い奴をやっつけるだけの話ではなく、正義って何? 世の中には、必要悪もあるんじゃないの?といった意味深な内容も含まれていた。 「10億人を救うためなら、100万人の犠牲が出ても致し方なし?」なんていう考え方も披歴されていたが、被爆国に生まれた身には首を傾げざるを得なかったな。 でも、登場するヒーローたちは多士済々で、特にロールシャッハとDr.マンハッタンは不思議な魅力を放っていた。 でも、2時間40分というのは、いかにも長過ぎだったかな。 そんな長い中にあっては、オープニングで流れたボブ・ディランの「The Times They Are a-Changin’」が一番印象に残ったかな。 まぁ、それなりに愉しめた作品で3.2点といったところだが、Dr.マンハッタンは取り敢えずは服切ろよな!と付け加えておこう。 (メモ 総レビュー数:3355件、2019年度185作品目)