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ジェネラル・ルージュの凱旋 (2009)

監督
中村義洋
  • みたいムービー 551
  • みたログ 3,835

4.08 / 評価:1521件

ツッコミどころに目を瞑れば非常に良い作品

  • dadadasteady さん
  • 2020年10月3日 23時51分
  • 閲覧数 1047
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

久しぶりに鑑賞。
大学病院の救命救急センターが医療メーカーと癒着しているという
告発文と、出入りしていたメーカーの営業マンの死の真相を
追っていく物語。

ただ大前提、アンバランスな構成に寛大な理解が出来るか否かで
評価は分かれそうな気がします。
というのも、
当時の医療機関の専門技術や機器、院内の人間関係や組織的機能は
非常にリアリティ溢れる描写がされているのですが、それに対し
物語の展開や起きる出来事については非日常的なものが多いのです。

現実的な舞台設定のもと、デフォルメされた登場人物の描写や行動、
医師が簡単に殺人を犯す、都合の良いタイミングで起きる火災事故…
などなど。
このポイントを観る側が割り切って鑑賞しなければ作品に
感情移入することは難しいと思います。

※前作チームバチスタでもリアリティに欠ける医師の動機に
 一定数批判があったと聞きます。
 ただ、あくまでも医療の専門知識をもつ作者が医療現場を舞台に
 「サスペンス」というジャンルを選択した時点でこれはある程度
 観る側が寛大に受け止める必要があるでしょう。

自分はある程度割り切って観ることが出来たので、非常に楽しめました。
医療現場の過酷さ、院内の医師や看護師・事務方まで含めた
様々な人間模様、センター長の表に見えない葛藤と判断等、
考えさせられる内容でありながらコミカルな描写も多々あり飽きずに
観れました。
悪人はちゃんと制裁され、センターに残る人間・去る人間
それぞれに僅かに救いのある結末だったので、綺麗にまとまって
いるように感じました。
役者の演技力もどなたも非常に巧いです。

ただ、唯一残念なのは前作に比べ謎解き要素はほぼ皆無という点と
白鳥が終始車椅子なのであまり動き回れない点。
前作のようにいろんな人に会ってアクティブフェーズ全開に
聴き取りを行う場面が観たかったですね…
謎解きの要素は、2通の告発文の差出人が単独か複数かを
推測する場面と、差出人が誰か…の2つぐらい?
しかしこの2つは比較的簡単に読めます。
(まさに劇中にある通り消去法で)

決定的な証拠も序盤で既に主人公の手元にあり、あとはそれに
いつ気付くか…という部分のみなので、前作のようにテクニカルに
犯人(といっていいのか)を追い詰める描写が少なかったことは
少し残念です。

サスペンスというよりは、救命救急センターを中心とした
医療現場の人間ドラマという内容ですが、見応えがあります。

竹内結子氏の訃報を受け再度鑑賞しましたが、
本作でも温厚な心療内科医でありつつここぞという時は
堂々と発言する心根の強い女性を好演されています。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • パニック
  • 知的
  • 切ない
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