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初恋 夏の記憶 (2008)

監督
野伏翔
  • みたいムービー 8
  • みたログ 7

3.38 / 評価:8件

極上のワインの味わい…

  • shinnsaku1945 さん
  • 2009年3月31日 10時31分
  • 閲覧数 329
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

 久しぶりに「映画」らしい映画を観たような思いだ。最近の映画は派手なアクションやCGを駆使した作品が多く、それはそれで良いのだが今ひとつ観終わった後の余韻が感じられない作品が多く、その意味でこの「初恋・夏の記憶」は観終わった後、まるで極上なワインを味わったような思いだ。

 原作はツルゲーネフの「はつ恋」との事。主役・梨生を演じた多岐川華子の神秘ある演技力がまず魅力的だった。テレビでのバラエティーなどに出ている彼女とはまったく違う神秘さと魔性・そして純粋さを兼ね備えた女優は日本映画の新しいスターの誕生だ。
 また、梨生に恋心を抱く佑介を演じた山田健太も素晴らしい。「バッテリー」の永倉豪も好演だったが、この作品では少年が大人になる過程での悩み・はかない思いが山田の表情から随所に伺える。彼もまた今後の日本映画を担う役者として活躍してくれる事だろう。
 さらに二人をとりまく石黒賢、麻生祐未、石村とも子らベテラン勢の演技力がこの作品をより一層深い味わいになっている。ベストキャスティングだ。
 「初恋・夏の記憶」は若い人向けに作られた作品なのかもしれないが、本当は青春を過ぎ去った(…という言い方は御幣があるかもしれないが)人達にこそ共感を呼ぶ内容ではないだろうか。

 さて「その後の穂波家はどうなってしまったのだろう?続編はやらないのか?」と言った月並みな思いを吹き飛ばしてしまうのがクライマックスとエンディングで流れた小坂明子の美しい旋律だ。観終わって映画館を出た後の渋谷の街の空がなぜかいつもより美しくすがすがしかった。
 朝、早い時間の公開だったが久しぶりに映画館に足を運んだ価値があった作品だった。エンディングの美しい曲が今でも心の中でリフレインし続けている…。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • ロマンチック
  • 知的
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