あらすじ・解説
村でただ一人の医師、伊野(笑福亭鶴瓶)が失踪(しっそう)する。村人たちに全幅の信頼を寄せられていた伊野だったが、彼の背景を知るものは誰一人としていなかった。事件前、伊野は一人暮らしの未亡人、かづ子(八千草薫)を診療していた。かづ子は次第に伊野に心を開き始めていたが、そんな折に例の失踪(しっそう)事件が起き……。
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作品レビュー(679件)
- FM TOWNS
4.0点
なんてことない過疎地ののほほんとした話かと思いきや…なかなかどうしての主題があって楽しめました。 まぁ、楽しむと言うかこっそり見守るって感じの映画でした。 いやー、味のある映画でした。
- eri********
5.0点
鶴瓶主演ということで敬遠していた。コメディなのかと思っていたし、濃いキャラクターで押してくるのかと。その役柄に合わせた少し影を消すような、それでいてしっかりと存在する先生。瑛太とのやり取りから始まる終盤の展開、互いを思う母と娘の描写など、それぞれの思いがじっくりと伝わるいい映画だった。
- pir********
5.0点
面白かった。人間というものの複雑さ、いい加減さ、崇高さ、よく描かれている。 鑑賞しながら以前TVのドキュメンタリーでみた石器発掘捏造事件を思い出した。番組内で当時の関係者に聞き取りをしていた。なぜこのような事が起きてしまったのかの問いにある方が「皆にとって都合が良かったのかもしれません」と答えていた。うすうすおかしいなとは思いながら厳密な調査をしなかったことを後悔されていたわけだが、本作品でも皆(偽医者、村人、村長、薬営業マン、看護師)にとって都合が良く、ありがたい状況が構築されていき、偽医者もズルズルと医療行為を続けていってしまった。ストーリー上、重大な事件事故は起きなかったものの、人間の集まるところにはポコッとこういう状況(大きな嘘がまかり通ってしまう)が発生してしまいトラブルに見舞われることもありえる、と肝に銘じたいと思った。
- マリキ
4.0点
ネタバレ偽りの自分、本来の自分
このレビューにはネタバレが含まれています。 - p_f********
5.0点
ニセ医者の話であることは最初からわかっているので、ストーリーは「どんなきっかけでバレるのか」というサスペンス的なハラハラ感があります。そして、そのヤマ場の場面が見事です。鶴瓶演じるニセ医者の行動がリアルなのに劇的で、映像的にも映画表現の醍醐味と思います。彼の複雑で入り混じった気持ちもよく伝わってきます。映画を見終わった後にも、登場人物ひとりひとりの気持ちに寄り添ってみると「そうだよね」と共感する気持ちになります。八千草薫演じる患者はもちろん、研修医も看護婦も医薬品営業マンも。結局「医者であると偽ったのは悪いことだけど、差し引きすると良いことをしていたのではないか」という複雑な感情を共有するになるわけで、うまくできた映画だと思いました。 冒頭の自転車が駆け下りてくるシーンとヤマ場のシーンとのつながりが面白いと思いました。両方ともセリフのない長回しで、ヤマ場のシーンを観ていると冒頭のシーンをうまく思い出す仕組みになっています。小道具のペンライトの話もしみじみするし、よく考えられたすごい脚本と思います。派手なアクションや鳴り物がなく興奮はしないけど、西川監督、すばらしい。
スタッフ・キャスト
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