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小三治 (2009)

監督
康宇政
  • みたいムービー 32
  • みたログ 47

4.23 / 評価:13件

落語は対話

  • シャオフー さん
  • 2010年1月18日 2時05分
  • 役立ち度 6
    • 総合評価
    • ★★★★★

まだ、寄席に通うようになって半年程度の
落語ファンなので、的外れなところも
あるかもしれませんがご容赦ください。

御年70才の名人・柳家小三治師匠の
ドキュメンタリーです。

本作で印象深いシーンは、弟子の柳家三三さんの
真打昇進のときに、インタビュアーが
名付け親である小三治師匠に
「(三三という名前は)かっこいいですよね」と
言ったところ、師匠が少しぶっきらぼうに答えました。

「かっこいいんだとしたら、名前ではなく、
この人(三三)がそれだけのことをしてきた、
ということでしょうね。
くそみたいな奴が名乗れば、とたんに
くそみたいな名前になるんだから」

褒められても真に受けず、適当に流せず
正論で答えてしまう、小三治師匠の
性格がよくわかる場面でした。

モバイルツールを使いこなし、
スキーを滑れば上手だし、
専門外の声楽に取り組んで苦悩してみれば、
「あ、あたしが人に落語を教えるのと同じだ」
なんて新鮮な発見に喜んだりもして、
チャレンジ精神旺盛なほほえましいおじさん
に見えちゃいました。

また、とても内省的な人でもあり、
落語に対してしばしば悩んでいる姿を
カメラの前にさらけ出してくれます。
終盤で、迷いながらも初演となる
『鰍沢』に取り組む高座の様子を、
たっぷり10分近く見せてくれるのは
うれしい限りでした。


最初のほうで小三治師匠は、
落語についてこんな風に語っています。

音楽の音符や小説の文字は
ただの道具や記号であり、
落語の噺も同じである、と。
【どんな演目を話したか】ではなくて
【何を伝えたいのか】が大事だよ。
だから、落語は“心”なんだよ、と。

私たちは、寄席で落語を聴いているとき、
一方的に面白い噺を聞かせてもらって
いるのではなくて、【対話】をして
いるのだと思います。
噺家の投げた“言葉=心”を
自分の中に取り入れて、
次はどんな風に受けようかなとか、
この噺を勉強していったら面白く
聴けるだろうな、などという想いを持って
また、寄席に向かうのです。

そう考えたら、このYahoo!映画のレビューも
他のレビュアーの皆さんとの対話なのでしょうね。

「この人は、次はどんな作品を観るのかなぁ」とか
「あ・・何か今回は元気ないけど、どうしたんだろう?」
とか(笑)言いながら、読んでいますから。

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