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ハゲタカ (2009)

監督
大友啓史
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3.97 / 評価:1088件

解説

企業買収をテーマにした壮絶なマネーゲームを描いて大反響を呼んだNHKテレビドラマ「ハゲタカ」の劇場版。ドラマから数年が経過した日本を舞台に、日本の基幹産業・大手自動車メーカーに買収を仕掛ける中国系ファンドと天才ファンドマネージャー・鷲津政彦が繰り広げる激しいマネー戦争を活写する。鷲津役を大森南朋が続投するほか、キャスト、スタッフも再集結。現代日本の未曾有の金融危機を反映したリアルな脚本は見逃せない。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

投資家から募ったファンドで徹底した合理主義を貫き、企業を買いたたいく“ハゲタカ”の異名を取っていた鷲津政彦(大森南朋)は、閉鎖的な日本のマーケットに絶望して海外生活を送っていた。そんな鷲津のもとへ盟友・芝野健夫(柴田恭兵)が現われ、日本有数の大手自動車会社を巨大ファンドによる買収の危機から救ってほしいと頼む。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C) 2009 映画「ハゲタカ」製作委員会
(C) 2009 映画「ハゲタカ」製作委員会

「ハゲタカ」映像に緊迫感はあるが、TV版を見ていない人には少し分かりにくい

 日本のバブル崩壊後を背景にした07年のNHK土曜ドラマ「ハゲタカ」(全6話)は、毎週欠かさずに見ていた。上司の命令で融資先の経営者を死に追いやった銀行員の鷲津政彦(大森南朋)が、トラウマを抱えながら外資で日本を買い叩く徹底的合理主義のハゲタカに生まれ変わる人間の二面性がおもしろかったし、ステディカムを多用した映像にビビッドな臨場感があった。TV版を演出した大友啓史の監督デビュー作になる映画版「ハゲタカ」には大いに期待した。

 物語は、リーマン・ショック以後の世界不況を反映し、中国系ファンドと日本の自動車メーカーの買収をめぐる攻防戦を描く。アカマ自動車のホワイトナイトになる鷲津の動機が曖昧だし、レギュラー陣の柴田恭兵、栗山千明、松田龍平らのキャラクターが描ききれていない。TV版を見ていない人には、ちょっと分かりにくい部分があるかもしれない。そのぶん中国系ファンドを率いる劉を演じる玉山鉄二が、憎まれ役にもかかわらず突出したカッコよさを見せる。

 お金はボーダレスだし、善悪も関係ないからこそ、単に数字のお金に振り回される人間の欲や悲喜劇が生まれる。経済は生ものなので映画化は難しいが、かつては「金融腐食列島 呪縛」のような傑作もあった。大友監督は映像に緊迫感があるし、映像化しにくいテーマに挑戦する意欲もある。日本VS中国というだけでなく、倒産や派遣切りといった現在の深刻な問題に、もっと深く切り込んで欲しかった。(垣井道弘)

映画.com(外部リンク)

2009年5月28日 更新

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