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キング・コーン 世界を作る魔法の一粒 (2007)

KING CORN

監督
アーロン・ウールフ
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3.50 / 評価:30件

アメリカは “死の商人” か

  • 百兵映 さん
  • 2015年5月31日 12時08分
  • 閲覧数 504
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

 アメリカの食生活のデタラメぶりは、実際にホームステイの経験で実感しているし、各種情報でも知っている。アメリカの政策によって日本人の食生活までが毒されていることも知っている。この映画はそういう事例のひとつに過ぎない。実際に、ひどいのだ。

 私は定年退職後、郊外に引っ込み、家庭菜園で野菜作りを楽しみに暮らしている。百種類以上の野菜を作って、ほぼ自給できている。齢は取るのに健康の調子は良くなった。化学肥料を使わない、消毒・農薬を一切使わない。もちろん、怪しい添加物は一切なし。

 トウモロコシは栽培しない。これは虫と鳥にやられてしまう。以前は、虫と鳥の喰い残しを収穫していたが、畑が荒らされるので以後諦めた。この作物は、苗の段階で虫が入り込み作物の中で成長する。消毒をしない限り虫害からは逃げられない。店頭できれいに粒がそろったトウモロコシを見ると、どうも胃のあたりがおかしくなり、皮膚がむず痒くなる。

 アメリカって国は、とにかくドバ~っと作ってドバーっと売りさばこうというのだから、除草剤をドバーっと振りかけて、除草剤に負けないように作物の遺伝子を組み替える。今度は生産過剰になるので食用以外にも流用する。それでも余るのを海外にドバーっと売りつける(押し付ける)。迷惑するのは日本などの“友好”国だ。

 自分の体を害してまで友好的である必要はないと思うのだが、知らないことはいいことで、アメリカントウモロコシで育った牛肉を美味しくいただき、ハンバーガーを美味しくいただき、トウモロコシシロップのお菓子をいただき、安く甘く飽食を満喫している。お目出度い限り。

 『キングコーン』は、遺伝子組み換えトウモロコシに焦点を当てたドキュメンタリーだ。正直なところ、遺伝子組み換えに関しては分からないことが多い。有害であるかどうかも確かには分からない。だからアメリカントウモロコシが有害だと決めつけることは私にはできない。しかし、問題はそこではない。先進国の商用食物生産と流通に問題があるのだ。金になるためにはあらゆる策を巡らす商業主義・経済主義なのだ。そして、日本の農業軽視と自給率低下だ(これも経済至上主義の現れ)。

 中国産には警戒心が強いのに、友好国アメリカには無警戒の日本の食生活。他ならぬアメリカ人によるこの映画の警鐘は傾聴に値する。ハンバーグを食べる時にはアメリカントウモロコシを思い出すといい。分かり易い良い映画だ。ハンバーグ一個分の料金でこのDVDをレンタルする価値が十分ある。

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