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劇場版ポケットモンスター/ダイヤモンド&パール アルセウス 超克(ちょうこく)の時空へ

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4.0

大人へのメッセージを受けとってください。

まずは、美輪明宏さん以外に、ポケモンの神であるアルセウスは考えられないくらい、素晴らしい美声でした! 子供映画だから、とまったく手を抜かない(当然だけれども)、熱演ぶり。 この映画の質を数倍,数十倍に高めるほど、情熱にあふれた演技でした。 発声方法が違うと、本当に声の深みが違いますね。 巷の若い、俳優たちの「滑舌ヘニャヘニャ」声優モドキの演技に渇を入れて欲しいです。 三輪さんは「前世はピカチュウだったのよ」とおっしゃっていましたが、いやいや、前世はアルセウスそのものだったのだと心底思いますよ。 さて、三輪さんへの賛美はここまでとして。 過去のポケモン映画の中で、一番、と言ってもいいくらい、良い出来だったと思います。 まぁ、これは大人の目から見る評価ではあるのですが。 幼稚園児や小学校低学年児には、やや難解な展開だったかと思えてなりません。 これまでも、ミュウツーの「己の存在への狂おしいまでの疑問」やルカリオの「主人への友愛に満ちた忠誠心」、シェイミの「仲間と家族を作るために飛び立てる、嬉々とした飛翔」には涙腺崩壊(笑)となりましたが、今回は物語で泣くと言うよりはむしろ、製作者側の、「大人から」の「子供を育てる親である大人」への強いメッセージを受け取ったように感じます。 子供たちがこれから暮らす未来を守るのは、今の大人である、というメッセージ、確かに受け取りましたよ。 正直、タイムトラベル物は難しいです。 過去を変えようとすると、現代に矛盾が生じるのは、過去の作品しかり。 名作ですら難儀する、難関な分野と言ってもいいでしょう。 それに果敢に挑む意欲は買いますが、どういった処理をするかによって、かなり鑑賞後の余韻が変わるのは否めません。 子供向けの作品だけに、それにツッコミを入れても仕方がないのかなぁとは思います。 とはいうものの、残念なのも事実。 そこのあたりのオチを練り上げて、大人すら納得させられていれば、ポケモンがもう一段上の作品に認められるかもしれませんが…、その品質をずっと続けるのも(ジブリのように)製作者側が常に汲々としてつらいでしょうし、難しいところがあるのでしょう…。 だけれども、アニメ放送当初からの、友情を大事に、夢を持ち、勇気を持ち、爽やかで、誰ひとり命を落とさない、そしてなにより、純粋に「こどもたちのため」だけに作られ続けている姿勢は素晴らしいです。 まぁ、ゲームありきの世界観なので、勉強とゲームの兼ね合いや、こどもの購入欲に、いつの時代も親側は頭を痛めているんですけどね。 最後に。 アルセウス、神様なのに、何故かおなかぽっこりで愛らしい…。 ゼヒともそのお腹を触らせていただきたいと思うんですが、アルセウスは近づけてもくれなさそうです。(笑)

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