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USB
2009年6月6日公開無料配信

USB

952009年6月6日公開

sav********

3.0

そこに、感覚はない。そう、なにもない。

大森南朋さんweek、 勝手に名づけた今週末。 『USB』そして、『ハゲタカ』。 まずは、先に今作を鑑賞してきました。 到着すると、劇場前の道路に人だかり。 なにかと覗くと、某FM曲のスペイン坂スタジオに 誰かアーティストが来るらしい。ミーハーな小生も、 人だかりに参加してみましたが、全然名前の知らないアーティスト。 じゃ、いいや、と いつものように劇場前のロビーで退出者表情チェック。 舞台挨拶会でしたので、たくさん出てくる。 しかも、みなさん同じスタンプを押したかのように、 表情同じ。無表情。一部女の子が「怖かった~」と、口に出してたくらい。 一様に、押し黙って、劇場出口の階段を上って、帰路につかれておりました。 舞台挨拶のない通常の会でしたが、 公開初日の影響もあってか7割くらいは埋まっていました。 ★彡     ★彡 無表情だった理由、よくわかるね。 難しいよ、コレ。いや、根源を突き詰めていったら、 難しく見せているだけで、かんたんなのかもしれないけどさ。 『カインの末裔』の奥監督。 カルト的な人気を博していると気にはなっていたのですが、 名古屋在住時代、スケジュールがあわず、鑑賞できませんでした。 今回、そんな心の引っ掛かりもあって、 公開初日に駆けつけてみましたが、う~ん、難しい。 「俺はわかったよ」とわかったふりをしたい衝動に かられたりもするのですが、わかった気にはなりたくない。 「愛の形」 これが軸になるテーマなのかなという気はするのですが、なんか違う気もする。 そもそも、軸になるテーマなんかないんじゃないか、そんな気にもさせられる。 ハッキリとわかったのは、 東海村の原発事故と、地球上の進化と退化について、くらい。 芸術しているっていえばいいのかな。 ひとつひとつの事象、ストレートなものがなにひとつなくて、 すべてが複雑に絡み合っている。知恵の輪みたいに外せれば、 いいんだろうけど、外す糸口すら見つからない。 愛しているといえば愛しているのだろうけど、 愛していないといわれれば愛していないに違いない。 SEXは愛情表現ですといわれれば、そのとおりだろうし、 SEXは動物本能のあるがままに、考えずにしているだけ、 といわれてしまえば、どちらもそんなもんだろうと気がしてならない。 なにもかもが堂々巡りで、出口がまったく見えてこない。 そこに差し込む光はなにもない。昼間のはずなのに真っ暗闇が広がる。 真夜中のはずなのに、そこは煌々と灯りに照らされている。バランスが とれているのか、アンバランスなのか、さっぱりわからない。そこに平衡感覚は存在しない。 う~ん、危険だぞ。 完全に作品の世界にはまり込んでるぞ。頭が重くなってきたぞ。 リーフレットの宣伝文句じゃないけど、鬱の世界がポッカリと口をあけているぞ。 ★彡     ★彡 押し黙って出てきた理由、それはわかります。 感情がやられちゃうんですね、全部とはいいませんが、大部分が。 ラストシーンも、考えようによっては、 監督が救いを提示してくれたのかもしれませんが、ここも違うような気がして。 と、私は悶々としていましたが、 3列くらい前で見ていた叔母様集団。 女性は精神が強い?とでも言えばいいのかな。 劇場出て開口一番「あれじゃ、桃井かおりがかわいそうよねぇ」 「(うん、そりゃそうだ。あれじゃ、桃井かおりかわいそうだよな。   ここは、考えなくても、見るだけでわかる明白な事実だよな(苦笑))」 と、少し気を取り直しつつ、 スペイン坂を下り次の映画館へ向かう途中のランジェリーショップ前。 女性店員アナウンス「どうぞ、手にお取りになって、お試し下さいませ」 わたしの考える、押し黙る姿は、そこまで変質者に見えたのか?? あまりのタイミングの良さのおかげで、気持ちは完全にリセットされました。 ありがとうございました??やっぱりお礼を言うべきだろうな(苦笑)

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