おおぶね
4.0点
妻はロベルトの「女の愛と人生」や「献呈」などを歌うことが多い。 すごい人だと思うけど、この映画で出てくるように「天才には代償も大きい」のだ。 バッハ、ベートーベン、ブラームスというと3大Bで、これにビートルズが加わると4大Bだ。 この映画にはクララのお父さんとの訴訟については出てこないが、それもまた大きな事件だった。 金づるの娘が取られたら怒るのは当たり前ではある。 さらにブラームスとの関係をこの映画では見事に描いている。 確か、9人の子どもを生んで2人が死んでいるはずだが、最後の子どもは実際に記念館に行った友人がとてもブラームスに似ていると話していて、この映画でも「俺の子か?」と問う場面がある。 それでいて、ベッドでブラームスはクララに寝ないと宣言している。 微妙なところをちゃんと描いている。 クララはドイツの紙幣にもなった女性だ。 これほどの女性は日本で言えば、与謝野晶子だ。 この映画には最初の方でちょっと触れられる程度だが、演奏旅行がいっぱいあった。 なのに、これだけの子どもたちを生んで育てたというのは、やっぱりすごい。 それなのに、貧しいというのは理解できない。 音楽家というのはなかなか食えないのだ。 辛いな、ということを今、思い出した。 子どもは音楽家にはしないことだ。 そうそう、子どもたちがとっても可愛らしかった。
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