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九月に降る風
2009年8月29日公開

九月に降る風

九降風/WINDS OF SEPTEMBER

PG121072009年8月29日公開

edo yabo

4.0

どこの国でも青春は煌めき、切ない

まさに瑞々しい青春そのもの。ノスタルジーを含み、青春の輝き、情熱、儚さ、若さ、切なさ、脆さ、反抗心、友情、恋心などなど、国は違ってもこの年代が過ごす季節は変わらないことを感じさせてくれます。 また、1990年代の台湾の状況が色濃く反映されており、プロ野球を取り巻く環境や、通信手段(ポケベル)の環境もこの映画のポイントになっています。 問題児である7人グループの男子学生。リーダー的なイェンを中心に野球観戦で騒いだり、夜のプールに侵入したり、酒・煙草・バイクなど、いわゆる不良がすることはひととおりこなし、いい気になっている彼らがいます。 日頃から問題を起こしてばかりの7人グループ。 イケメンで浮気症のイェン。真面目な彼女ユン。 浮気相手に間違われ怪我をするタン。 (たぶん)ユンに思いを寄せるタン。 浮気に耐えられず、別れを決心するユン。 バイクで転倒するイェン。悲しい別れ。 さらには、盗難バイク事件。 誰が誰を庇い、誰が誰を責める? バラバラになるグループ。 高校も卒業の季節を迎える。 世間では、野球賭博疑惑。 タンはイェンとの約束を思い出す。 タンが行った屏東野球場には、ささやかな奇跡が待っていた。 (きっと)ひとまわり大きく成長したタンがそこにはいるんだと思う。 こんなにストレートな青春群像劇を見たのは久し振りで、胸にくるものがあります。 監督のトム・リンはタンそのものとのことです。僕自身もこんなタイプであり、似たような高校生活を送っていたので、思い入れも結構あります。 青春群像の割には女性の登場シーンは少なく、女性は前述のユンと1年生のペイシンくらいで、いたって男っぽい映画になっています。 有り余るエネルギーの矛先をどこに向けていいのか分からない、爆発力が垣間見れます。 これが青春だった。 タイトルの「九降風」とは九月に吹く季節風で、卒業・入学シーズンの代名詞とのこと。 「九月に吹く風」ではなく、「九月に降る風」って、なんだか詩的で僕は気に入っています。 ところで、イェンを演じたリディアン・ヴォーン。 台湾のトム・クルーズと言われているそうですが、本当にそのとおりのルックスでびっくり。ウェールズ人と台湾人のハーフとのことです。今後の活躍が期待できそうです。

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