あらすじ・解説
妻に先立たれてからは高齢者向けの料理教室に通うなどし、引退生活を静かに楽しんでいたシー(ヘンリー・オー)。彼はアメリカで暮らす娘のイーラン(フェイ・ユー)を気がかりに思い、はるばる北京から娘のもとを訪ねる。しかし、朝食も食べずに出勤し、帰宅も夜遅いイーランとシーは心を通わせ合うことができず……。
シネマトゥデイ(外部リンク)
作品レビュー(25件)
- shi********
3.0点
クライマックスと呼べるシーンもなく地味で静かな映画。 私に感じられたのは、親子の会話の難しさ。だがこの映画にはもっと深く重い背景がある。 文化大革命で加害者だった父親。 そしてその後の家族を維持することの難しさ。 それがこの親子の生き方全ての原因ではないだろうが、暗い影を落としている。 残念ながら、日本で育った私にはそういった背景が身にしみない。 ただ、私も決して良好な親子関係には恵まれなかった(親に責任があるわけではない)せいか、この親子の感覚のズレには多少共感できる部分がある。 同じ事柄でも、親子だからこそ話せるという場合と、親子だからこそ話せないという場合がある。 どちらになるかはそれまでの親子関係によるわけだが、この映画の見方もその人自身の年齢や親子関係に左右されるだろう。 私は父を避けるために外出する娘に特に共感を得てしまう親不孝者である。 興味深かったのは、父親が交流する老婦人がイラン人であること。 こちらも戦争の暗い傷が残る国。 そして恐らくこれからアメリカの標的になる国である。 父親もこの老婦人もお互いの身の上を語りながらも、嘘を織り交ぜる。 お互いの幸せを称えながらも、見栄とプライドから嘘をつく。 もちろん悪意はない嘘なのだが、やはりそこは他人だからこそ。 そういった外の世界での人との関わりと、家庭の中での家族との関わりの対比もまた興味深かった。 ふと、正月休みは予定を変えて実家に帰ろうかと思ったが、まだ見逃している映画があるな・・・・。 おやじ、おふくろ、ごめんな。
- aki********
3.0点
父親役を演じていた老優、役柄にぴったりの容貌、声質でしたね。 物語展開にさほど高低差がなく、静ひつな感じのする映画でした。 父と娘の距離感は正直難しい、実体験として。でもま、それほど真剣に考えたことないですけど。
- じぇろにも
4.0点
ネタバレ空港出口のOP
このレビューにはネタバレが含まれています。 - いやよセブン
3.0点
アメリカで暮す中国人の娘の下に北京から父親がやってくる。 娘は12年前に中国人の男性を追いかけるように渡米、結婚したものの離婚、元夫は中国に帰っている。 父親はロケット技術者だったが、今は引退しており、母親も亡くなっている。 娘に話しかけ世話を焼こうとする父親が、娘にはうっとおしく感じられるようだ。 子供の頃、家庭を顧みなかった父親には言いようのない距離感があった。 当初は互いにジャブ程度だったが、そのうち溜め込んだわだかまりをぶちまけ合う。 親と子、といっても親も昔は子だったわけだが、うまくいかないことが多い。 不思議なのは親と孫の関係で、これはうまくいっているケースが多いような気がする。
- mil********
3.0点
静かな時の中に 父と娘の何かこう・・探り合うような思いが 交差していますね。 厳粛すぎる父親と現代っこの娘との隔たり。どこにでもある風景。 ただ 父親が言葉の通じない女性とベンチで手振り身振り片言で会話をするシーンがこの映画の一番のメインだったと思える。 子供を育てる前に孫の面倒を見ることが出来れば・・この意味は深いですね。人生を積み重ねた初老であるからこその言葉でしょう。
スタッフ・キャスト
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