レビュー一覧に戻る
Livespire 「君の心臓の鼓動が聞こえる場所」
2009年10月24日公開

Livespire 「君の心臓の鼓動が聞こえる場所」

1272009年10月24日公開

kit********

5.0

私がキャラメルのお芝居が好きな理由。

「・・・とてもやさしく、あたたかく、この上ない幸せな気持ちにさせてくれるから。」 本作『君の心臓の鼓動が聞こえる場所』も、全編にわたって成井節が炸裂(笑)する、至福のお話です。 ------------------- (注)成井節 読み:なるいぶし 意味:「演劇集団キャラメルボックス」の脚本を手がける成井豊さん独特のスジ(脚本)。単なる浪花節でもなく、人情物語でもない。ファンタジーを基本とするが、人の心の核ともいえる思いやりや、人から人への想い、人と人との心の繋がり、そういったものを実にやさしく、あたたかく、そして切なく謳いあげる宝石のような節回しが特徴。けっして巧緻的ではなく、洒落てもおらず、どちらかと言うと単純で愚直。しかしながら、単純ゆえに観る者の心にズドンとストレートパンチをくれる。これにキャラメルが誇る看板役者達の素晴らしい演技力が加わったとき、それは至福のお芝居へと昇華するのである。さらに同じくキャラメルの脚本を担当する真柴あずきさんが加わると、その至福度合いは海よりも深く山よりも高いものとなる。 聞いた話では、感激屋さんという人は、キャラメルのお芝居を見るたびに涙を1リットルほど流すという・・(ホントかよ・・笑) (感激屋さん的超独断Wikiより・・笑) -------------------- 本作の脚本は、成井さん自身が書き下ろした小説をベースに、真柴あずきさんとのタッグによるものですが、いつものように「人から人への想い」という、ある意味この世で一番美しくもあり切なくもある「真実」を、ほんとうにやさしく、そして飾ることなく誠実に伝えてくれました。 例によってストーリーには触れませんが、私が請け負います!(説得力無いぞ~・・笑) ほんと、絶対に満足できると思いますし、あたたかな幸せな気持ちになれると思います。 ・・・。 どの演目もそうなのですが、成井さんの、真柴さんの優れた脚本があって、スピーディでレベルの高い演出があって、そしてなにより団員の方たちの素晴らしい演技があって、キャラメルのお芝居は成り立っています。 演者でいえば、本作ではなんといっても主演の西川浩幸さんと黒川智花さん。西川さんはさすがですね。本作のようなナイーブな役をやらせたらピカイチです。黒川さんは客演主演ですが、良い意味で驚きました。声も出ていましたし、他のレギュラー団員にまったく引けをとらず対等に渡り合っていました。なによりその笑顔が素晴らしい。 本作のラストシーンで見せてくれた彼女の「至福の笑み」見ることができたことが、実は本作での一番の収穫だったかもしれません。そしてこれは、LiveSpireならではのものですね。 また前作同様、話がLiveSpireシステムの話ばかりになってしいそうなので多くは語りませんが(LiveSpireのことについては前作『嵐が来るまで待って』のyahooレビューも見てね・・笑)、通常の舞台演劇ではアングルと立ち位置的に客席からは絶対に見ることはできないであろうこの彼女の一瞬の「至福の笑み」をアップで見ることができるのがLiveSpireのカメラと映像編集。 お話が急展開で進むときは細かいカット割りを多用することでよりダイナミックに、またじっくり見せるときは引き気味の長回しで、そして演者の一瞬の表情の変化をも逃さない表情アップなど、シーンに合わせた編集によりとても観る側に伝わりやすいものとなっています。 ある意味、観る側のペースではなく見せる側のペースに強制することになるため、人によっては大きなお世話と思うのかもしれませんが、私はこれはこれで良いと思う。舞台でもない、映画でも無い、これがLiveSpireというカタチ。 ・・・って、結局またLiveSpireの話になっとるぢゃないか~(怒) まあ、どんなにシステムが良くてもソフトが悪ければ話にならない。キャラメルの場合はソフトが素晴らしいからこそ、LiveSpireの良さが増すと言っても過言では無いと思います。 ・・・。 くどいようですが(笑)、本当に素晴らしいので是非みなさんにお勧めします! 但し当日券¥2,500です・・(汗)。サイフの中身を確認してからチケット買って下さいネ!(笑)

閲覧数212