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NINE (2009)

NINE

監督
ロブ・マーシャル
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3.39 / 評価:1140件

サウンド・オブ・ザ・妄想癖(笑)

  • すみちん さん
  • 2010年3月19日 16時45分
  • 閲覧数 1256
  • 役立ち度 240
    • 総合評価
    • ★★★★★

「映画は言葉にすると死ぬ」

作品の中で何度か出てきた言葉ですが、
監督にとっちゃ~、
「映画は批評によって死ぬ」
かもしれませんね。

監督の頭の中に構想が留まっている時、
悩みながらも、一番至福であり、
作品に愛情を捧げられる時間なのかも。

それが具体化し、人々の目に触れ始めた時、
親の手を離れた子供のように、
監督の力では抑止できない何かが
生まれるのでしょう。

特に職業評論家ではなく、
こういった場の「映画ファン」のレビューこそ、
たぶんどうでもいいようで、怖いでしょうね~。
映画が好きだからこそ、時には厳しいお叱りアリ。




…ということも思いつつ、悩める映画監督
「グイド・コンティーニ」の精神世界に、
「うわー!ダメ男!(笑)」と
笑いながら見入ってしまいました。

しかも、「はぁ~…っ」と、遠い目になった途端、
妄想世界の女性たちが、ほぼ皆ランジェリーファッション!(笑
いや~、イタリア男の女性に捧げる愛、エロス、欲望、甘え、面白かったです。



ただ、このグイド(ダニエル・デイ=ルイス)自体、
才能はありますが、人間としては、精神的に未熟な面も多いですし、
また、「才能があるからこそ」の精神を病む姿(現実逃避多し)は、
映画のキャラとして、切なすぎる一面も。

特に男性にとっては、仕事に苦悩するあの姿が
「おぇ~!映画館に来てまで、こんな煩わしいキャラ見るのかよ!」
と、感じるかも!?(…でも、羨ましいシーンもたくさん)

むしろ、女性の方が、グイドのダメっぷりと八方美人っぷりに、
「いい加減にしろ(笑)!」とつっこみながらも、
彼を囲む多くの女性の気持ちと同化しやすいんじゃないかなぁ。





この作品ができる過程としては、
まず、フェリーニの「8 1/2」(ハッカニブンノイチ)の
熱烈なファンであるクリエーターたちの手で、ミュージカル化されました。

今回、新たに3曲書き上げた作曲家モーリー・イェストンも、その立ち上げメンバー。
でもって、イェストンはド緊張しながらも、フェリーニに会いに行き、
なんと「いいよ、好きに使っても」と許可を得たそう。


で、この舞台に興味を持ったロブ・マーシャルが映画化希望。
今度は、イェストンに「お好きなように♪」と判をもらったそうです。


そんな裏話を聞くと、ロブ・マーシャルが手にする前に、
すでに「8 1/2」は、イェストンたちの手でいじられていたんですね。
これはまた舞台版も興味津々!

またそれを映像という世界に移した(映した)この作品は、
ある意味「これは”オレの”NINE! Byロブ・マーシャル」なのかな。


特に主人公が、自分と同職の「映画監督」であれば尚更、
ロブが入れ込むのも分かります。

「オレは監督でも、グイドとは違うよ!」なのか?
「オレもこんな男なんだよ…許してね♪」の免罪符なのか?
監督としてのロブの心情を想像して観るのも面白いです!





ミュージカルが苦手な方の意見で、よく聞くのがコレ。
「芝居の途中で、突然歌い出すのがヘン」。

この作品ももちろん突然歌い出していますが、
ミュージカル好きからしてみると、真逆の観方です。
「歌ってたのに、突然、素で芝居」。
芝居はあくまでも、歌やアンサンブルやダンスの「繋ぎ」に感じます。

要は、「ドラマありきの音楽」か「音楽ありきのドラマ」かの捉え方で
随分、ミュージカル作品の評価は割れるかな。

「もっと歌ってー♪踊ってー♪」派は、この作品に耐久性アリ。
「はよ、ドラマ進めろや…(汗)」派は…ちょいと今回もキツイかも(^^;





ただ、これだけは言える!
「目の保養にはなる!すごい!」。

豪華絢爛。女優たちの個性に合わせての衣裳、メイク、素敵!
歌は、本人たちが歌っているのかは、かなり怪しい(爆)感じでは
ありましたが、でも、どのシーンもゴージャスで見とれました。

特にペネロペは大サービスもいいところ!女の私も「ワ~ォ♪」です(笑
他にも、本当に「ワ~ォ♪」が多い作品でした。

曲も、今回書き下ろされた「シネマ・イタリアーノ」、
そしてテーマでもある「ビー・イタリアン」は、レビュー書きながらも頭をグルグル♪




「NINE」が意味する「9」は、
映画の中に出てくる少年グイドの「9歳」のとある経験も鍵となります。
そして、ラストでグイドが膝に乗せたもの…
私はこの憂いあるラストが大好きになりました。


かなり評価は割れると思いますが、ツボにはまったら最後、
再鑑賞したくなるタイプの作品です。

「音楽とダンスありきの精神世界ショー」、どうぞお楽しみください♪
「8 1/2」や「舞台版」とは別物と思ってご覧になるのがいいと思います。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

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