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星の国から孫ふたり

fre********

2.0

ネタバレまあひどい。

観初めて数秒後に「うわっっ失敗した出ようかな」と思いましたが頑張って観賞。その結果「何かが妙、全て妙、でもやってる人達全員マジ」というなかなかに高度なヘンテコ映画だった、という大きな収穫を得ました。これは映画館でやる映画ではなく区民センターで無料貸し出しされている教材ビデオ、というクオリティを最後まで脱することができなかった作品だと感じました。 役者全員がひどい大根演技だということには目をつぶったとしても、父親が突然いいひとになったり(苦悩とか葛藤シーンがあっさりすぎ)、母親があまりにもポジティブだったり、祖母は祖母で現状をわかってるのかいないのか終始ボケっとしてるし(最初のシーンではまるで孫の障害を知らないようなやけにぎこちない動きをしているな、と思ったら唐突にもっともらしいこと言ったりする)、妻の弟とスペシャルエデュケーションの先生が分かりやすく恋に落ちるし(特にキスシーンが最悪)、生徒が学校飛び出して行方不明になってるというのに担任の教師は他人事のような対応してるし、意味不明などっかの国の太鼓を絡ませるし、正直「全編通して気色悪いんだよ!」という印象。今の時代の流れを全く分かっていらっしゃらない、なるほどいかにもおばあちゃん監督が考えそうな演出だな~と首が折れるほど納得。 頑張っていいところを挙げるとしたら「自閉症」ではなく「オーティズム」という呼称で話が進んでいった所。自閉症という言葉は実に誤解を生みやすく、この障害を理解してもらえない要因のひとつだと思っていたので、「オーティズム」という呼び名に変えるといかにも病気っぽい印象になるので、日本にも早くこの呼び名が浸透したらいいな、と思った。かといってこの映画がその風潮を浸透させられるほどの力を持っているとは到底考えにくいが。またオーティズムの人がパニックを起こすとき、一体何を見てどう感じているのか、という演出はとてもよかったと思った。 「あ~ん。ピーマンの緑がこわいよー」は久々にクリーンヒット。健常者には考えもつかない驚きと恐怖、苦しみに苛まれているのだな、ということがとてもわかりやすく説明されていた。という点では大いに評価できる。 では結局この日本で足りないものは何か、様々な問題定義をしてはいるのだが、なんせこれらの演出やストーリーのダサさが足枷となって、届けるべき人達に届かない、という失敗をしているように思う。オーティズムの子供を持つ人やそういった教育に携わる人達には届くかもしれないが、それ以上の輪は広がらないだろう、と思う外見的なセンスのなさと、内容のセンスのなさ。本当に多くの人を巻き込みたかったら、もう少し練るべき所があるだろう。また主人公のオーティズムの子供役を演じた子役の紹介が一切なされない(少なくとも劇場で売っていたパンフレットでは)という中々に意味不明なことまで。だが最大の疑問はこれ→果たしてこれを映画にした意味はあったのか? 札幌で上映をしようと頑張ってるらしいが、私は正直、援助したくない、と思いました。やるんならキノを使うと他の名作が観れなくなるのでどっかの区民センターでやってください。 あとは東京近郊に住んでる人はネタ映画として観に行ってもまあイケるかな、と。

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