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半分の月がのぼる空
2010年4月3日公開

半分の月がのぼる空

1122010年4月3日公開

たーちゃん

3.0

ネタバレ「私はいつもそばにいるよ。ガンバレ!これは命令!」

心臓外科医を頼ってこの病院に引っ越してきたという会話があったりしていたので、てっきり裕一(池松壮亮)と秋庭里香(忽那汐里)のストーリーと夏目(大泉洋)のストーリーは同じ時系列の話と思っていました。ですから夏目の腕を信じて転院してきたのは里香かと思っていたら、ラストであんなドンデン返しが待っていようとは思ってもいませんでした。 ストーリーは難病もので里香のやりたい事を応援して一緒に夢をかなえていく裕一です。病院から抜け出して里香と亡くなった父との思い出の山の頂上に連れて行ったり、学校生活をやったことのない里香を裕一の学校の文化祭に連れて行ったり。またそこでは急遽演劇部のヒロイン役の子が失踪してしまった事によって、里香がそのヒロインを演じます。それは里香がやってみたかった女優の経験でした。 その無理がたたって里香は心臓手術をしなければならなくなり、大学病院への転院を迫られます。裕一と離れ離れになる事を嫌がる里香は転院を拒絶しますが、裕一は里香に少しでも生きていて欲しいという事で、里香を避けるようになります。 里香は裕一の病室に忍び込み、生きるために手術を受ける事を伝えて「銀河鉄道の夜」を裕一に授けます。 「私がいなくなって寂しくなったら、読んで。元気になるおまじないをかけておいたから」 その同じカットバックでは心臓手術を拒絶する夏目がいます。夏目がやってあげれば裕一と里香は別れずにすむのに、と思っていました。 裕一が退院する日に見送る里香。 その里香とすれ違う夏目が里香に声をかけた。と思ったらその少女は里香ではなく、別の少女でした。 そこからその少女の彼と話します。 「覚悟はできているのか。君はあの子がいなくなる人生を抱えていく覚悟があるのか」 といいます。 「早く別れた方がいい」 「俺はあの子のそばにいない事のほうが、ずっと苦しいです」 ここでもまだ夏目が何でやってあげないのだろうと思ってました。 そしてそこから夏目の人生の描写になります。 夏目の家の仏壇に里香の写真がありました。 ここではじめて裕一と夏目が同一人物だった事が明白となります。 このシーンは鳥肌ものでした。 裕一はその後猛勉強して、医学部に入学し里香の病気を治すために外科医になっていました。 裕一と里香は結婚して、娘が一人出来ていました。 幸せな生活を送っていましたが、里香が突然倒れて裕一が手術をしましたが助けられなかったのです。 裕一が心折れた時、思い出の山頂で里香からの「銀河鉄道の夜」のしおりの下に隠れていた里香からのメッセージがありました。 「私はいつもそばにいるよ。ガンバレ!これは命令!」 そこから夏目の生き方が変わります。 転勤をしてまた心臓外科を勤める決心をします。 里香は亡くなってしまいましたが、幸せになれたんだと思います。 現実的な事を考えたら心臓病の女性が出産するというのはそれだけでもすごいと思うし、走ったりするシーンもあって不自然だとも思うのですが、まぁいいでしょう。 一番無理があるのは池松壮亮さんが成長すると大泉洋さんになるのには無理があった気がします。 この作品でいい味を出していたのは看護師役の濱田マリさんです。 彼女の存在感がこの作品を単なる難病ものにしないで、いい作品にしていたキーポイントになっていたと思います。

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