あらすじ・解説
ヤクザの哲夫(今井雅之)と結婚し、息子の哲也(高橋至恩)が生まれた扶美江(鈴木砂羽)。哲也を愛情たっぷりに育てるが、荒れた日々を送るうちに覚醒剤中毒に陥ってしまう。病院での治療を経て哲也と実家に戻るものの、禁断症状を起こして再入院。さらに、児童相談所の指示で、哲也を小学校卒業まで養護施設に預けることに。扶美江と離れ離れになるという孤独の中、哲也は施設職員が弾くギターに強い興味を覚える。ついに施設を出て、母親のもとを訪ねた哲也(石垣佑磨)は、彼女が新しい男と暮らしていることにショックを受ける。
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作品レビュー(43件)
- dkf********
3.0点
岩手県在住のシンガーソングライター松本哲也氏の半生を映画化した実話だそうだ。(とはいえ、氏の名前も歌も知らないが…) 基本は毒親に翻弄された少年の親子の愛憎を描いたストーリーなのに、まるで恋人同士のような関係に見えるのは天真爛漫過ぎる母親役の鈴木砂羽の演技力の賜物だ。 一般的常識から見ればどうしょうもないダメな母親を少女のような無邪気さと可愛さを持った魅力的なキャラに昇華させているが、彼女のこの演技は一見の価値ありだ。本作の鈴木砂羽、実にいい女だなあ。 泣かせにかかった演出面のあざとい部分がちょっと鼻についたため、作品自体は絶賛するまでのものにはなっていないと思うが、彼女だけは文句なし。この作品がお蔵入り直前で日の目を見たのは映画ファンにはラッキーだったが、本当にホッとしたのはこれほどの熱演を見せてくれた鈴木砂羽本人だろう。 作品は日本映画史には残らないだろうが、彼女の演技だけは間違いなく記憶に残るはず。まさに発掘されるに値する一本だと思う。
- WXYは知ってても、それだけじゃ
2.0点
薬に溺れて行った女の物語、暗い話を暴力と音楽で飾る。 依存心の強いのを愛情が強い様に勘違い、夫も息子も。 結局その依存心の強さから薬に溺れて何度も入院、寂しい境遇が変わらない限り直らない。 夫はヤクザ、息子は素行不良で恐喝、暴行。その息子が音楽で身を立てる様子も少しあって実話に近い部分もあるらしいが、恐喝、暴行の悪行の印象を覆すには至らない。 息子の素行不良もその境遇の悪さが原因という描き方だが、それはそれなりでしかない。 なんか救われない話。
- fg9********
4.0点
…あらすじは、解説のとおり。 …『お蔵出し映画祭』でグランプリを獲得した作品らしい。 岩手出身のシンガー・ソングライター、松本哲也の体験をベースにした母子ドラマ。 この母ちゃん、シャブ中で入退院を繰り返している。 そんな母ちゃんじゃ子供を育てられないということで、子供は施設に入れられる。 母ちゃん、シャブ中を克服して現役復帰するものの、今度は子供が突っ張って不良になる。 こんな書き出しじゃぁ、随分暗くて凄惨な内容だろうと思われるが、『ぶーぶーっ!』。 この母ちゃん、実は、破天荒というのか天真爛漫というのか、シャブ中に陥っている時以外は超根明。 そんなぶっ飛んだ役柄を鈴木砂羽がコミカルに演じており、世の中にはまだまだ凄い役者いるもんだと感心した。 結末は、母ちゃんが好きだった『4代目?ユキちゃん(ユキヤナギの鉢植え)』に花が咲き、また、松本哲也が母ちゃんを思って作った歌『ユキヤナギ』がエンドロールとともに流れ、母と息子の情愛の深さに胸を打たれるなかなか味のある作品だった。 タイトルは『しあわせカモン』。 『ぶーぶーっ!』 『しあわせカモ』 陽の目を見て良かったね!
- のなね
4.0点
ネタバレお蔵入りだったそうですが
このレビューにはネタバレが含まれています。 - hea********
3.0点
よくある浪花節ものだが、なかなかよく出来ている。 大々的に上映する予定も無かった作品なので、あまり予算もかけられていないが、そこが身近に感じていい。 しかし、手放しで褒められない部分もある。 哲也の母はヤクに手を出して身を滅ぼしていくが、これは自業自得。 哲也もぐれて傷害事件を起こしている。 犯罪者が更生したからといって、罪が消えるわけではない。
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