提督の戦艦

ADMIRAL

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提督の戦艦
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(9件)


  • ali********

    4.0

    戦争と内戦の苛烈な時代を描く、ロシア映画

    バルト海での海戦が1つの見どころで、第1次大戦の映画は近年では貴重です。『日本海海戦』から少し進化したという感じで、もちろん、航空機もレーダーもまだない。ロシア艦の提督は、優勢なドイツ戦艦に必死の一弾を命中させるが、そんな名人芸的な戦いが本当にあったのか。とはいえ、この戦場シーンはよく造られていて、被害や犠牲をクールに描き、とても厳しそうで、「勝ってうれしい」(負けるよりはましだが)といった昨今の日本でのバカな映像(『ガールズパンツアー』など)とは大違い。・・・この部分は、YOU TUBEでロシア語、英語字幕付きで見れます。 20世紀前半、世界は大戦争や革命(政治変動)に翻弄されました。(今も終わってはいないが。)このロシア映画は、第1次大戦での海軍提督(Admiral)の活躍と、その後、革命軍に追い詰められる運命を描く。 ロシア革命は、赤軍(共産主義者)と白軍(反革命、保守派)とどちらが正義なのか、今となっては微妙だが、長い内戦が続いて、最後は赤軍の勝利に終わります。反革命派の優秀な人々が、日本にもたくさん亡命してこられた(モロゾフさん、ゴンチャーロフさんなども)。ロシア人にとっては、過酷な第1次大戦がやっと終わった後も、革命と内戦の厳しい時代が続いたわけで、主人公の運命は、それを象徴するものでもあるのです。

  • yam********

    5.0

    すばらしい

    この映画をアクション映画だと期待していた向きには、多分がっかりしただろうと思う。この映画のモチーフは戦闘ではなく、提督と人妻のプラトニックな愛情なんだ。僕も最初は戦闘シーンを期待していたので初め違和感を覚えたが、その後の二人を丹念に描写する展開に呑まれてしまった。この映画は、男が男らしく女が淑女らしくあった、大昔の話だ。すばらしい映画だ。

  • tam********

    4.0

    【提督 愛のシベリア鉄道】

    日本語として意味を成さない《提督の戦艦》、 原題は【アドミラル(提督)】。 ロシア史の中では【提督】で十分通じるものなんだろう。 実は僕の教養部屋には本作主人公提督、アレクサンドル・コルチャークは一度も入っていなかった。 彼がロシア帝政を倒したボルシェビキ(赤ロシア)の相手側、いわゆる白ロシアの頭目だったなんて知らなかった。 そして本作では有能な指揮官として、また祖国愛国者として描かれている。 ソビエト解体後20年近くになった今ようやく冷静な歴史視点に基づいたシネマが創られた。 ・・・・と能書きをたれてしまうと、いかにもお堅いつまらなそうなシネマに勘違いされるようで困る。 提督の人間性が興味深い: ■この提督、有能な軍人だからお忙しいはずなのに、女性にほれやすい、女性にマメだ ■いわゆるブルジョア階級、スノッブさは隠しようがない ■当然ながら労働者階級の窮状など知りようも無い、いい意味悪い意味で無垢 ■このタイプはカリスマになる素養を備えている 戦闘シーンが秀逸 ■第一次大戦、フィンランド沖の死闘はかってないクオリティだ ■暴力革命を標榜するボルシェビキの実態を垣間見る ■ロシア人同士の白兵戦は哀れ 強いロシア女性 ■自我を意識し主張する提督の愛人 ■抑制できない嫉妬に苦しむ提督の妻 ■そんな強い女性の狭間でゆれ続ける提督男心の本音 いやはや盛りだくさんのお楽しみがあった。 歴史に近づく、女性の強さに感服する、軍人の強さと内なるひ弱さ。 老婆心: それにしてもタイトル《提督の戦艦》はひどい。 僕が命名するなら 【提督 愛のシベリア鉄道】かな?

  • ada********

    5.0

    今もっとも重大な問題が託された映画だと、

    重大な問題を知らしめる為、美しい女優が最初から最後までぐいぐい引っ張っていっている。とてもプラトニックな愛で、美しく描かれている退屈しないで観れるのは実に凄い。 そのストーリーの中に隠された、戦争。戦争もひとつのテーマだが、赤軍について実に卑劣な思想でありもっとも悲しい考えだと語っている。それは、ヒットラーに匹敵する。ロシアにこういう過ちがなければ、中国、北朝鮮は同じ過ち間違った方向へとはいかなかったはずだ。さて、映画はあのタイタニックのように、年月がたち回想シーンへと行く。とにかく切ないし、愚かなことだと歴史を振り替えさせる。最後に私も言ってみたいセリフが、「残りの人生、自分に正直に生きてみたい。」ある。

  • ter********

    5.0

    壮絶な海戦シーン、運命の恋

    帝政ロシア末期、実在の軍人の生涯と、人生のすべてを彼に捧げようとする女性を描いた歴史大作。ロシア映画。 この映画はCG映像技術を駆使して重厚で迫力ある海戦シーンを描くのに成功している。ただし、史実に忠実なので後半の戦闘シーンは地上戦に限定される。事実だからしかたないが前半の海戦シーンがあまりに見事なので、後半は地味な印象になる。 邦題は半分過大表現。原題は「Admiral」だけ。 実在のアレクサンドル・コルチャークは大変数奇な運命をたどっており、映画では後半生のごく一部を描いているのみだが、しっかりその有能ぶりやカリスマ性を描けているように思う。 冷静沈着にして勇猛果断なタイプで、大勢の部下が強大な敵艦の砲撃にさらされつぎつぎに命を落としても決して情に流されず、一歩も引かずに国を脅かす強大な敵軍に自ら反撃の一矢を放つ姿や、自軍の機雷を活用して大鑑を轟沈させる序盤のシークエンスはこの映画の全編を通しての見せ場であると同時に後半の革命軍との確執へと転じていく象徴的な部分。 その冷徹なはずの提督が、部下の妻であるアンナ(演じる女優はミシェルファイファーに似た美人。はまり役!)と恋に落ちていく。恋に落ちるきっかけもひねりがあって面白い。ふたりの間柄は度重なる遠征や動乱の中でなかなか進展しないが、お互いへの思いの強さがどんどん強くなって行き、ついにアンナは夫と別れてアレクサンドルを追う。 シベリアに舞台を移し、愛国者のアレクサンドルは総司令官として赤軍との激しい内戦に身を投じていく。「スターリングラード」などでも描かれていたが、ロシアの兵士たちの厳冬下での過酷な戦いは半端ではない。前半戦もそうだが容赦ない過酷で厳しい戦闘シーンが続く。 そんな中、自らの運命を悟ったアレクサンドルは再会したアンナに自分の感情に正直でありたいと告げる。 「タイタニック」を思わせる演出なども随所にあったし、もっと史実のみを追う作り方もあっただろう。どっちつかずな印象もあり。 が、新鋭の若いロシアの監督が当時の複雑な状況を今の視点で描いているので、とかく馴染みのない当時のロシアの激動の時代を客観的に興味深く見ることができた。 題材が一般的ではない(予備知識普通ないし)し、俳優も監督も知られていないので観賞に躊躇する人が多いと思われるが、もし興味を引かれた方はぜひ。見応えのある佳作だと思います。

  • yam********

    4.0

    革命とは・・・

    提督の戦艦【原題:ADMIRAL】 ★★★★ 2010.06.22 ロシア革命前後の混乱期に、白ロシア軍の総司令官として活躍したコルチャーク将軍の実話を基にした映画です。 映画は、黒海艦隊司令官になる直前から始まり、反革命連合国(日・英・米・仏・伊等)に支持された反革命政府の司令官として全軍を指揮して赤軍との戦い、次第に赤軍に圧倒され、東シベリアへの脱出をはかるものの、友軍のチェコ軍の裏切りによって赤軍に引き渡されて処刑される迄を描いています。 余談ですが、日本軍も、この時に“シベリア出兵”で、数個師団=数万の軍を送っています。 本題に戻って、国家の体制そのものが変わるという歴史の中で、自らの信念の下で戦った、一軍人の生き様が、史実を背景として描かれ、史実としての重みもあって、それなりに佳作だと思います。 しかし、彼が、帝国崩壊後政治的野心を持って、政府を樹立しようとしたところが曖昧なことは、この映画の印象を弱めているのではないかと思います。 また、映画では、友人の妻との恋愛ドラマも挿入されていますが、この点が史実かどうかは分かりませんが、これが史実なら致し方ないとしても、この映画に不倫の愛を挿入する必要があったのか・・・という疑問を感じます。 この点が、この作品を少し低俗化してしまったのではないかと思います。 この時代をあつかった映画には、ボリス・パステルナーク原作の名作“ドクトル・ジバゴ”、“ニコライとアレクサンドラ” 等があります。(勿論、映画はソ連時代に制作されたので、共に、ロシア映画ではありません) “ニコライとアレクサンドラ”については、論評を避けますが・・・ 小説の“ドクトル・ジバゴ”のフィクションではありながら、国そのものが大きく変わってしまう中で、その流れに翻弄される“普通の感情で生きる人たち”の家族愛や恋愛に比べて、この映画の不倫愛は見劣りがします。 この映画の脚本家の意識には、 “ドクトル・ジバゴ”の、ジバゴと、ララの恋愛のモチーフがあったのかもしれませんが・・・ (“ドクトル・ジバゴ”は、ノーベル文学賞が決定したものの、ソ連政府によって、受賞を辞退させられた・・・という意味でも如何に名作であったか・・・自由主義国の反ソ連メッセージに利用された面もあるとは思いますが。) とはいうものの、ソ連が崩壊して、ロシア革命時の、反革命政府の首脳を主人公にした映画が制作されるたことは、隔世の感があります。 まして、赤軍が、王党派や軍の幹部を処刑する残虐さが史実に沿って描かれているところは、今のロシアの保守化の影響でもあるようです。 コルチャーク提督、日露戦争でも日本軍を相手に活躍したことで、日露戦争関係の本にも度々登場しますし、第一次大戦でも、映画での場面意外にも大きな活躍をした、生粋の軍人。 映画の邦題が“提督の戦艦”というのはちょっといただけません。 そもそも、戦艦は登場してきません。 彼の乗った軍艦は、今で言えば、機雷敷設艦でしょうか。 原題は“提督(英訳 ADMIRAL)”ですから、そのままでも十分ですし、“コルチャーク提督”でも“革命とは・・・”でも何でも題には困らなかったと思います。 “提督の戦艦”では、一体何の映画なのか、戦艦という言葉が邪魔で、映画の内容を伝えられていないと思います。

  • いやよセブン

    3.0

    ロシア革命、赤軍と白軍

    日露戦争で旅順にて捕虜となり、その後、ロシア海軍の英雄となるも、ロシア革命にて赤軍と対決、欧米の支援を取り付け、一時はかなりの勢力を持つが、最終的には赤軍に破れ、イルクーツクにて銃殺されたアレクサンドル・コルチャーク。 部下の妻だったアンナとの恋を軸に、ロシア革命を白軍側から描いている。 革命は同じ民族同志の戦いとなるため、憎しみが増幅され、悲惨な結果を招ことが多い。 ロシアからソビエト連邦、再びロシア、この歴史もすさまじい。 アンナ役のエリザヴェータ・ボヤルスカヤが美しい。

  • sho********

    3.0

    訂正とさらに思うことby Shoko

    いっこ前のレビューを書いたShokoです。 たいへんな書き間違えをしたので、訂正~。 「クーデターをおこした白軍」はもちろん「赤軍」の大間違いでした。 ごめんなさい。 この映画をつくったのはロシア政府系のテレビ局で、帝政ロシアよりのアレクサンドル・コルチャークに好意的な描き方だというのもまたおもしろいですね。 立場によっては彼は英雄どころか民衆の敵なんだろうに。 今のロシアってどうなってるんだろうって興味をいだきます。

  • shoko

    3.0

    ネタバレロシアの軍人と彼を愛した女性の話

    このレビューにはネタバレが含まれています。
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