秘密調査員

THE UNDERCOVER MAN

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秘密調査員
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(2件)

悲しい10.0%かっこいい10.0%セクシー10.0%勇敢10.0%不気味10.0%

  • bakeneko

    5.0

    ネタバレ撃ち合いの無い“アンタッチャブル”

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • eig********

    4.0

    悪徳弁護士オロークのキャラが秀逸!

    ジョセフ・H・ルイス監督のフィルム・ノワールのなかでも、とりわけ重厚な仕上がりの捜査物。 原作は、映画公開の2年前にあたる1947年に「コリアーズ」誌で連載された連邦捜査官フランク・J・ウィルソンの『The Undercover Man』(映画の原題もいっしょ)の第一章「カポネを罠にはめる」。 これはブライアン・デ・パルマの『アンタッチャブル』の元ネタでもあり、要するに原作ではマフィアははっきりと「アル・カポネ」として登場する。 本作では、いずれかの理由によって、時代設定を禁酒法時代から第二次大戦直後の時期に移動し、シカゴという都市名も伏せ、マフィアのボスも「ビッグ・フェロー」とのみ呼ばれて、背中姿しか出てこないよう変更されている。 冒頭、大物マフィア「ビッグ・フェロー」の帳簿をしきっていた情報屋と接触をはかる財務省(内国歳入庁)の捜査官フランク。だがその情報屋は殺され、さらに目につけた別の聴取対象者ロッコも殺し屋に排除される。フランクのもとに現れたマフィア側の弁護士オロークは「そういえば奥さんはお元気かね」と、脅しをかけてくる。家族を守るため引退して農場経営者になる決意するフランクだったが、彼の下に殺されたロッコの母親と娘が訪ねてきて……。 セミ・ドキュメンタリータッチの捜査パートは、少し地味で同じことの繰り返しが多いうえ、帳簿と会計にかかわるやりとりが多くて少し眠くなるが、中盤以降の畳みかける展開には大いに惹きつけられた。 作品として個人的に大きく評価したいポイントは、ふたつ。 まず1点目、マフィアの恐怖支配が一般大衆や裁判員にまで及んでいて、その背景には、公然と白昼堂々執行される「暗殺」があったことを生々しく描写している点。ここにはもちろん捜査官への脅しというのも含まれる。 彼らは、唐突に訪れる「死」をつねに演出することで、市中の目撃者を縛り、組織の秘密を知る者を縛り、組織に敵対するものを縛り、裁判関係者すら縛ることに成功していたのだ。裁判員の「ほぼ全員が買収」されていて、それを知った判事が直前にメンバーを変更したという映画内のエピソードは、ちょっと信じられない話だが原作にも出てくる「実話」らしい。 それから2点目、あえて末端の殺し屋や情報屋、弁護士だけを作中に登場させて、ボスを含めたマフィア本体を登場させないことで、組織の得体のしれない巨大さ、市民社会に根を張った普遍性、大衆が抱いていた「見えない恐怖」を巧みに表現している点。 その「巨大さ」をかさに着て、スポークスマンとしてたびたび登場しては、フランクたちを威圧する悪徳弁護士オロークのキャラクターがとくに秀逸だ。 彼はその絶大なる自信と尊大さと押し出しの強さによって、「見えない恐怖」を無限に増幅させる一種の装置である。西部劇や刑事もので多くの脇役を演じたバリー・ケリーは、きわめて愉快そうにこの恐るべき役回りを演じきっている。 ただ、悪役として魅力的なぶん、終盤の扱いはそれに見合っているとはいえず、若干期待外れというか、拍子抜けの部分もあった。 その他、途中で情報を提供してくれる元警部がなぜ自殺しなければならなかったのかよくわからないとか、イタリア人少女がぶつ大演説がちょっとうざいとか、さんざん脅かしてるわりに殺し屋が2人しか登場しないので意外と大したことない感じだとか、「妻が危険だ!」とかいいつつ後半も無防備にうろちょろしてるのが気になるとか、40年代スリラーらしい適当な感じもないではないが、総じてよくできた対マフィア捜査物だと思う。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
秘密調査員

原題
THE UNDERCOVER MAN

上映時間

製作国
アメリカ

製作年度

公開日
-